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外見と人づきあいの悩みは「外見のケアプログラム」へ


藤間 勝子(とうま しょうこ)

抗がん剤治療では、脱毛、爪や肌の変色など、外見の変化が生じることが少なくありません。中央病院1階のアピアランス支援セン ターでは、週2回、抗がん剤治療を受ける患者さんやご家族を対象に「外見(アピアランス)のケアプログラム」を患者教室の一環として開催しています。どのような内容なのか、中央病院・アピアランス支援センター(現:センター長)、藤間勝子臨床心理士・公認心理師が解説します。

脱毛などに対応できるよう支援

どんなプログラムですか?

主に、これから抗がん剤治療を受ける 方を対象に、当院アピアランス支援センターの臨床心理士・公認心理師や看護師が、外見の変化への対処方法などをアドバイスするグループプログラムです。「コスメティックインフォメーション」というオリジナル紙芝居を使いながら、抗がん剤で副作用が起きる理由、心の問題、脱毛への準備、ウィッグ(かつら)の選び方やかぶり方、爪や肌のケアなどについて楽しく学べるように工夫しています。

誤解していただきたくないのは、ウィッグなどの物品を販売したり、外見の変化のカバー方法を伝授するだけの場ではないということです。「脱毛によって、がんであることが職場や近所の人に知られるのではないか」といった不安にどう向き合うか、 ウィッグを選ぶときの注意点は何かなどについてお話しし、患者さんが自分の力でがん治療を乗り越え、自分らしく生きられるようにサポートしています。

プログラムの開催日時は?

毎週火曜日と木曜日、13から14時の1時間です。通常は予約不要ですが、感染症対策のため現在は予約制で、参加者を4 人までに制限しています。予約は、月曜日から木曜日の12から13時の自由見学時間にアピアランス支援センターへ来ていただくか、電話(03-3547-5201/内線2522)でお願いします。
ウィッグ
プログラムの内容にはウィッグの値段当てクイズも。 被り方、選び方、購入の仕方も解説する。

グループで行うメリットは?

同じような悩みを抱えている人と出会え、情報交換ができることです。「仲間がいる」と思えることは、安心感につながります。プログラムの中でウィッグを被ってみたりしますが、自分には似合わないと思っている人も、他の人が被っているのを見ると「案外、違和感がないものだな」などと客観視できるのも、グループプログラムの良いところです。最初は暗い表情だった人でも、他の患者さんと一緒に紙芝居で笑ったりウィッグを試したりするうちに、笑顔が多くなっていきます。

どのような人に参加してほしいですか。

外見の変化が生じる治療をする患者 さんには、性別と年齢を問わず、一度は参加していただきたいです。インターネット上には、広告や、患者さんにとって有益ではない情報もあふれています。そういった玉石混交な情報に惑わされて無駄なお金や時間を費やさないためにも、ぜひ、受けていただきたいプログラムです。入院中の方、ご家族だけの参加も大歓迎です。

患者さんに強調したいことは?

帽子やウィッグ、シャンプー、洗顔料、保湿クリームなどは、「がん患者さん用」をうたった特別なものを購入する必要はありません 。基礎化粧品なども今まで使っていたもので大丈夫です。がんになったからといって家に閉じこもったりせず、外出、旅行、趣味などを楽しみ、これまで通り人生を謳歌していただきたいです。外見の変化に関連して何か困ったときには、アピアランス支援センターへご連絡ください。