インタビューInterview

NCC-VIPに期待すること

国立がん研究センター東病院では、アカデミア発のシーズ開発を中心に非臨床から早期臨床のステージにフォーカスした開発支援体制を構築してきました。研究者自身が公的研究費等を活用して、医師主導治験等により比較的リーズナブルな費用でFirst in Human試験を終了するところまでは終了させることができる体制構築を行いました。しかし、支援を行っていく中で、公的資金のみではGMP製造、GLP非臨床試験などを賄いきれず、開発に必要以上に時間がかかってしまったり、上手く行かなくなってしまうという事例を多く経験しました。

そこで、公的資金に加えて、民間のリスクマネーを活用しつつ、革新的医療技術が少しでも早く患者さんに届く方法として、Venture Capitalと当センターが協働する当プログラムを開始しました。

当センターは、製薬会社などにコンサルテーションするKey Opinion Leaderを始め、薬事規制の専門家、費臨床・基礎研究のスペシャリスト、医師主導治験によるFirst in Humanを可能にする支援体制、製薬企業とのアライアンスなど、革新的医療技術開発を支援可能なリソースが揃っています。それに、Venture Capitalが提供する、経営支援や資金調達のためのノウハウが相補的に働くことによって、我が国発の革新的医療技術を開発するチームを支えるエコシステムの一翼を担うことを目指しています。