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~加藤洋人ユニット長がアステラス製薬との人材交流を通じ、社会実装志向の開発を加速~
先端医療開発センター、クロスアポイントメント制度を活用した研究開発の新体制を始動
~加藤洋人ユニット長がアステラス製薬との人材交流を通じ、社会実装志向の開発を加速~
更新日 : 2026年3月5日
国立がん研究センター先端医療開発センター(EPOC)は、がん医療の革新的技術を迅速に社会実装へとつなげるNear Clinical領域の研究開発拠点として、体制の高度化を進めています。
EPOCはこれまで、臨床ニーズを起点に多様な技術領域を収斂させる技術融合(convergence)の考え方のもと、基礎研究と早期臨床研究を接続する開発プロセスの最適化を担ってきました。近年、創薬モダリティの高度化やデータ駆動型研究の進展により、シーズをより精緻に見極め、社会実装を見据えて磨き上げる機能の重要性が一層高まっています。
こうした状況を踏まえ、2026年2月1日より、EPOCの加藤洋人ユニット長がアステラス製薬株式会社においてクロスアポイントメント制度を活用し、研究活動に従事することとなりました(業務従事割合:当センター60%、アステラス製薬株式会社40%)。本体制は、研究段階から実用化までを見据えた開発を一体的に推進するための新たな推進基盤となるものです。
加藤ユニット長は、ゲノム病理学を基盤に、免疫レパトア解析、シングルセル解析、空間ゲノミクスなどの先端技術を駆使し、がん組織を多様な細胞が相互作用する複雑な生態系として解き明かす研究を牽引してきました。疾患の本質理解に根差したこの研究視点を企業の創薬・開発プロセスと往還させることで、研究初期段階から社会実装を見据えた開発戦略の具体化を力強く推し進めます。
本取り組みは、人材交流にとどまらず、基礎研究の知見と産業界の開発力を循環させることにより、研究シーズの創出と評価の質を高め、開発初期段階における意思決定の精度向上を通じて、社会実装までのプロセス全体を加速させることを目指すものです。
EPOCは今後も、産学官の共創による開発エコシステムの中核として、技術融合と臨床的視座を基盤に、Near Clinical領域における開発力のさらなる進化を図ってまいります。
先端医療開発センター長 土原一哉からのコメント
日本の創薬力を真に強化するためには、産学連携のさらなる深化が不可欠です。オープンイノベーションが主軸となる現在の創薬研究・開発においては、シーズや技術を磨き上げる従来の産学連携に加え、イノベーションを牽引する人材そのものを育成することが重要な使命となっています。国立がん研究センターと民間企業双方の視点を身につける柔軟な人事制度の活用を通じて、がんと向き合う一人ひとりの「生きる力」を支える新たな医薬品・医療技術の創出へとつなげていくことを期待しています。
問い合わせ先
国立研究開発法人国立がん研究センター先端医療開発センター
センター長 土原一哉
電話番号:04-7133-1111(代) Eメール:ktsuchih●east.ncc.go.jp