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がんに負けない社会を
一緒につくりませんか。
がんが社会的な問題として認識されはじめた1962年。当時は不治の病と言われ、がんを克服しようと国立がん研究センターが設立されました。国が本格的にがん対策として研究費を投入し、がんの克服を目指したのが1984年。最初の10年は「がんはどうしてできるのか」という研究的な側面から始まり、次の10年は「がんをどうやったら克服できるのか」という実用化に向けた事業を目指しました。2006年にはがん対策基本法により、単なる研究だけでなく、患者さんにとって最適ながん医療の充実へと進みます。
現在はがんの治療だけでなくケアまで、さらに将来がんになりえる患者さんを見据えた予防までと、広範囲にわたり最適な医療の提供へと取り組んでいます。当然のことながら、そこにかかる資金も必要になってきます。最新のがん治療にかかせないゲノム解析・免疫療法などさまざまな研究、新薬の開発、データ解析、それに必要なAIシステム、がん治療に有益な情報を集め、共有していくためのインフラの構築、さらに患者さんが安心して治療にのぞめる環境の整備など、資金がどうしても必要です。がんに負けない国をつくるには、国からの支援、更にみなさまの支援が必要です。がんが死因のトップになってから40年。治療技術も上がり、5年生存率も改善してきました。最近のデータだと、5年生存率はおよそ64%。3人に2人はおおむね治っています。しかし、1/3はまだまだ救えていません。年間100万人ぐらいの方が毎年がんに罹り、およそ37万人の方が亡くなっています。もし、5年生存率が9割になれば、がんはさほど怖くない病気になる。さらに、がん予防が進歩していけば、60歳で発症していた人が70、80歳にまで遅らせることができる……。そんな思いから国立がん研究センター基金を設置しました。みなさまのご協力をお願いいたします。がんになっても安心して暮らせる未来を実現するために、共にがんに立ち向かいませんか。
国立研究開発法人 国立がん研究センター
理事長 中釜 斉
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