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市川 寛

研究所で研修を受けた方々

市川 寛さん
研修ラボ:近藤研究室
(旧創薬プロテオーム研究分野)

市川 寛
  • 現職
    新潟大学 消化器・一般外科 助教
  • NCC在籍期間
    平成23年から24年
  • 指導者
    近藤 格(希少がん研究分野分野長)
  • 研究テーマ
    胃がんにおけるリンパ節転移診断に有用なバイオマーカーの開発と創薬シーズの探索」

現在の仕事内容

大学病院の臨床医として、診療は胃・食道悪性腫瘍の外科治療、薬物治療や治験を担当している。現在の主な研究テーマは、「胃癌・食道癌におけるゲノム医療と外科医療の融合」、「胃癌・食道癌における化学療法有害事象や術後合併症軽減」、「消化器癌外科治療における栄養学的評価と介入の臨床的意義の解明」等。その他、胃癌と食道癌の臨床研究や基礎研究、大学院生の研究指導や医学生の教育を行っている。

研究所に来るきっかけ

当時の指導医が創薬プロテオーム研究分野・近藤格先生と共同研究を行っていた。医師7年目に大学院博士課程へ入学する際に上記の研究テーマを頂き、リサーチレジデントとして同研究分野で御指導頂くことを勧められた。

研究所での生活(思い出に残ること)

二次元電気泳動が研究の中心であったため、カスタムメイドの大きなゲルや30Lを超える泳動バッファーの作成を日常的に行っていた。それまでの臨床医としての生活とは全く異なる生活が新鮮であり、思い出に残っている。

研究所でよかったこと

がんの分子生物学や基礎研究の手法を学ぶことができ、近年の分子標的治療に対応できる知識の基盤が確立できた。それ以上に良かったのは、研究デザインの立案、申請書類の作成、学会スライドやポスター作成といった基礎研究だけではなく、臨床医としても重要な事を学ぶことができた。さらに、論理的に考える習慣が身につき、現在の日常診療にも役立っている。

後輩へのアドバイス

がんの基礎研究を通じて物事を論理的に考えることを身につけることが大切です。特に臨床医の方は、今後の研究のみならず診療の質を向上させることに繋がります。研究所での経験は必ず貴重な財産になるので、頑張ってください。

論文・学会賞など

  1. Ichikawa H, et al. Prognostic significance of promyelocytic leukemia expression in gastrointestinal stromal tumor; integrated proteomic and transcriptomic analysis. Cancer Sci 2015;106:115–24.
  2. Ichikawa H, et al. Proteomic and meta-transcriptomic study on lymph node metastasis in gastric cancer. EuPA Open Proteomics 2014;3:183–94.
  3. Ichikawa H, et al. Laser microdissection and two-dimensional difference gel electrophoresis reveal the role of a novel macrophage-capping protein in lymph node metastasis in gastric cancer. J Proteome Res 2013;12:3780–91.
  4. Young scientist travel award in Asia Oceania Human Proteome Organization 6th Congress