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服部 奈緒子
研究員インタビュー
服部 奈緒子
エピゲノム解析分野(旧発がん研究部)
- 現職
国立がん研究センター研究所エピゲノム解析分野 研究員 - NCC在籍期間
平成20年から現在 - 指導者
牛島 俊和(エピゲノム解析分野 分野長)
研究所に来るきっかけ
研究所には、リサーチレジデントとして来ました。東大農学部の大学院生の時からエピジェネティクスの研究をしており、牛島先生がリサーチレジデントを募集していると聞いたので、応募したのがきっかけです。
大学ではES細胞の研究でしたが、がんなどの疾患の研究を行ってみたかったことと、特任助教として学生の指導や授業などの仕事が多く、研究所に行けば、研究に集中出来ると考えたからです。
リサーチレジデントから研究員へ
リサーチレジデントの時は、がんに関して知らないことが多かったので、図書館の本をたくさん読んだり、論文を読んだりして勉強しました。また、総説を執筆する機会は積極的にとらえ、原著論文も頑張って発表しました。そのおかげで、研究員への機会が巡ってきました。
研究所での生活
研究面では、大学と比較して、他のラボとの交流が盛んです。合同ミーティングがあったり、実験手技や試薬、論文の情報も交換出来て、とても役に立ちます。
生活面では、オンオフがしっかりしています。朝は早くから仕事をして、土日祝日で休める日は休む、また、セミナーも1時間での設定のものが多く、無駄が無いと感じます。
研究所でよかったこと
研究面では、いろんな研究が出来ることです。基礎研究はもちろんのこと、隣接する病院と共同で行う臨床研究や企業、他大学との共同研究も多くあります。臨床研究では、知らないことも多く、臨床と基礎研究との違いに戸惑ったりもしますが、この研究所だからこその経験だと思います。
また、共通機器や他のラボの機器も使用できるので、自分のやる気があれば、いろんな実験をすることが可能です。
生活面では、研究員だけでなく、テクニカルスタッフや秘書の方も含めて、同世代が多いのはとても助かります。お互いに理解して励まし合える、良い仲間を得ることが出来ます。
後輩へのアドバイス
今とは違う環境や分野で研究することは、大変な面もありますが、新しい情報や広い知見を得る良いチャンスとなります。そして、必ず将来の糧となります。この研究所は、やる気があれば、様々なことを勉強したり、経験したり出来る良いところです。
主要な論文(NCC在籍中)
- Hattori N and Ushijima T. Analysis of DNA methylation in tissues exposed to inflammation. Methods Mol Biol, 1725:185-199, 2018
- Hattori N and Ushijima T. Epigenetic impact of infection: formation of an epigenetic field and its applications. Genome Med, 28: 10, 2016
- Hattori N, Ushijima T. Compendium of aberrant DNA methylation and histone modifications in cancer. Biochem Biophys Res Commun, 455: 3-9, 2014
- Hattori N et al. Visualization of multivalent histone modification in a single cell reveals highly concerted epigenetic changes upon differentiation of embryonic stem cells. Nucleic Acids Res, 41: 7231-7239, 2013
- Hattori N et al. Methylation silencing of angiopoietin-like 4 in rat and human mammary carcinomas. Cancer Sci, 102: 1337-1343, 2013
- 学会賞
第9回日本エピジェネティクス研究会年会奨励賞