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病態情報学ユニット

研究活動

がんの病態がそうであるように、がん細胞の顔つきも複雑かつ多様性に満ちています。このような、がん細胞の特性を理解するためには、多方面からのアプローチが必要不可欠であり、そのための日々の技術革新と想像豊かな研究の発想が求められています。腫瘍内不均一性、がん微小環境、細胞間コミュニケーションの研究領域で蓄積した経験を基礎に、常に新しい分野の開拓にチャレンジしてきました。遺伝子導入による発がんモデルや患者由来細胞の初代培養によるがんの本体解明を行っています。がんの発生過程を詳細に明らかにすることは基礎研究の観点のみならず、重要な早期診断に関わる分子マーカーの同定・開発や治療の標的因子の選択にもつながると期待でき、新たながん予防および治療の戦略となると期待しています。また、細胞外小胞exosome (エクソソーム)が関与する疾患メカニズムが明らかとなってきており、エクソソームの生物学的意義に注目が集まっています。エクソソームにはタンパク質やマイクロRNA、mRNAなどの機能分子が積み込まれ、近傍の細胞、さらには遠隔地にいる細胞へとメッセージを送っています。がん細胞も例外ではなく、自身の生存に有利な分子をエクソソームに内包して周囲の細胞へ渡しています。エクソソームへの理解を深めることで、新たな発がん・悪性化機構を見出し、新規治療法や診断法の開発を目指しています。