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Kazuki Nakai, Ph.D.
中井 一貴
Kazuki Nakai, Ph.D.
細胞競合は性状の異なる2種類の細胞が共在した際に起こる現象で不適な細胞は組織から排除されます。がんの超初期段階において、がん変異をもった細胞は細胞競合によって、組織より排除されることが知られています。しかしながら、細胞競合による抗腫瘍機構も遺伝子変異が蓄積することで破綻し、がん細胞の浸潤を促進することが明らかになってきました。また、腫瘍組織は種々の細胞が混在した環境であり、これらの細胞が相互作用することで腫瘍促進的あるいは抑制的に機能することが明らかになりつつあります。そこで、このような細胞間ネットワークの全容を理解することで新たながん治療戦略を確立するべく研究を進めています。
職名
共通研究開発分野 特任研究員
専門領域
腫瘍生物学、細胞生物学、分子生物学、がん微小環境、細胞競合
Key word
がん微小環境、細胞間相互作用
現在の主な研究テーマ
遺伝的・細胞的多様性により形成されるがん微小環境とその相互作用
メールアドレス
kanak2●east.ncc.go.jp(●を@に置き換えてください)
researchmap
https://researchmap.jp/nakai_k(外部サイトにリンクします)
略歴
2024年3月 東京理科大学大学院 生命科学研究科 生命科学専攻 博士後期課程修了
2024年4月- 現職
主な所属学会
日本分子生物学会
Publications
- Nakai K, Lin H, Yamano S, Tanaka S, Kitamoto S, Saitoh H, Sakuma K, Kurauchi J, Akter E, Konno M, Ishibashi K, Kamata R, Ohashi A, Koseki J, Takahashi H, Yokoyama H, Shiraki Y, Enomoto A, Abe S, Hayakawa Y, Ushiku T, Mutoh M, Fujita Y, Kon S. Wnt activation disturbs cell competition and causes diffuse invasion of transformed cells through NF-κB-MMP21 pathway. Nat Commun. 2023 Nov 3;14(1):7048. doi: 10.1038/s41467-023-42774-6.
- Ishibashi K, Egami R, Nakai K, Kon S. An Anti-tumorigenic Role of the Warburg Effect at Emergence of Transformed Cells. Cell Struct Funct. 2018 Sep 1;43(2):171-176. doi: 10.1247/csf.18018.
- Akter E, Tasaki Y, Mori Y, Nakai K, Hachiya K, Lin H, Konno M, Kamasaki T, Tanabe K, Umeda Y, Yamano S, Fujita Y, Kon S. Non-degradable autophagic vacuoles are indispensable for cell competition. Cell Rep. 2022 Aug 30;40(9):111292. doi: 10.1016/j.celrep.2022.111292.