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切除可能肝細胞癌に対する陽子線治療と外科的切除の非ランダム化比較同時対照試験
陽子線治療の対象疾患野中でも有効性や根治性が高いことから多くの治療実績がある肝細胞癌のうち、外科的切除が標準治療である初発の切除可能肝細胞癌を対象として、陽子線治療の有効性を検証することを目的としています。
以下の試験デザインを提示します。
陽子線治療の先進医療B制度下での多施設共同臨床試験を実施することにより、非侵襲的な陽子線治療の臨床的有効性が検証されれば、陽子線治療の標準治療としての確立とガイドライン収載、さらに保険収載の道筋がつくと考えられます。
本臨床試験は日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)の放射線治療グループと肝胆膵グループの共同で実施する試験で、すでに2017年6月19日より登録が開始されています(研究代表者:国立がん研究センター東病院 秋元哲夫)。この試験では陽子線治療は先進医療として実施されますが、費用は160万円に設定されており、他の先進医療で実施されている陽子線治療より低く設定されています。現在標準治療である手術と治療成績が同等でかつ非侵襲性が証明されれば、将来保険収載されることを前提に臨床試験が実施されています。
肝臓癌に対する陽子線治療の線量分布
腫瘍に線量を集中して、正常の肝臓のダメージを低減した治療が可能です。