柏の葉エリアにおける次世代医療技術・ヘルスケアサービス開発のための連携・協力に向けた基本協定書を締結
~がんの「治癒」と「克服」を目指したライフサイエンス拠点の形成~
2019年6月24日
国立研究開発法人国立がん研究センター
三井不動産株式会社
みらかホールディングス株式会社
国立研究開発法人国立がん研究センター(所在:東京都中央区、理事長 中釜斉、以下「NCC」)と三井不動産株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長 菰田正信、以下「三井不動産」)及びみらかホールディングス株式会社(本社:東京都新宿区、代表執行役社長:竹内成和、以下「みらかHD」)は、がんのCure(治癒)及びConquer(克服)(Conquer and Cure Cancer=“3C”)を目指し、柏の葉エリア(千葉県柏市)における、次世代医療技術・ヘルスケアサービス開発のための連携及び協力に向けて、基本協定書の締結を行い、今後の具体的な取り組みの内容に関して協議を行うこととしましたのでお知らせします。
拠点となるのは「健康長寿」「環境共生」「新産業創造」という3つの街づくりのテーマに取り組むことを通じて、“スマートシティ”の構築*1を目指してきた、千葉県柏の葉エリアです。
柏の葉エリアは、国立がん研究センター東病院、先端医療開発センターをはじめとするアカデミアや研究機関が集積しています。次世代の医療技術につながる革新的シーズの実用化には「実証フィールド」として新たな医療技術やサービスを創出していく環境が必要です。豊富なノウハウに基づき、適切なデータ・検体の質保証や標準化などのサポートが受けられる環境整備が学術の実用化には重要となります。このように、がんの治癒と克服を実現するためには、産・学・医の協働によるオープンイノベーションの促進とともに、住民コミュニティや街づくりとも連携した、「産学医」にさらに「街」を加えた研究を進めていくことが重要です。がんの克服には、医療と住民コミュニティやまちづくりの双方の視点から連携して対応していくことが求められます。
このため、NCCと三井不動産及びみらかHDは、“3C”を目指し、適切な役割分担の下に、三井不動産がこのエリアに整備予定の民間ラボ(「(仮称)三井リンクラボ柏の葉」)を軸として、密接に連携・協力していくこととしました。
三者が、それぞれの強みを活かし、密接な連携・協力の下に以下の役割を担っていくことによって、柏の葉エリアにライフサイエンス拠点が形成され、この地域から次世代の医療技術・ヘルスケアサービスを創出し、これらの成果を日本全国、さらには世界に向けて発信、拡大していくことを目指します。
*1 千葉県柏市柏の葉キャンパス駅周辺は、2019年5月31日、国土交通省の「スマートシティモデル事業」に選定されました。
連携・協力内容
- “3C”を目指した研究・技術開発のインキュベーション機能やインフラ整備
- アカデミア・民間企業に対するコンサルテーションのワンストップ化
- 様々なアカデミア機関や民間企業との連携の構築
NCC・三井不動産・みらかHDの役割
NCC
柏の葉キャンパスにある東病院、先端医療開発センターでは、「(仮称)三井リンクラボ柏の葉」に集積するアカデミア・企業等に対して、必要に応じて、医療現場におけるニーズの伝達や新規技術の評価などのコンサルテーションを行うとともに、研究支援のためのアドミニストレーターの役割を担います。
三井不動産
最先端の研究が可能なウェットラボやクリエイティブオフィスなど、新産業を創出する“場”の整備を行います。また、LINK-J*2 や31Ventures*3 等のコミュニティーネットワークを活かしたイノベーション促進、ベンチャー支援を行います。
みらかHD
各種の検査を含む医療関連サービスの開発・提供とその標準化を行うとともに、シーズの産業化に向けたシーズマッチング機会を提供します。
*2 LINK-Jとは、ライフサイエンス領域のイノベーション創出に向けた産学官の交流支援を行う「一般社団法人ライフサイエンス・イノベーション・ネットワーク・ジャパン」の略称です
*3 31Venturesは、三井不動産が提供するベンチャー企業の成長を「コミュニティ」「支援」「資金」を核に総合的に支えるプラットフォームです
各社基本情報
国立研究開発法人国立がん研究センターについて
国立がん研究センター東病院は、1992年に新しいがん医療の創出を目的に設立され、年間9,000人を超える新患の方が訪れる国内トップクラスのがん専門病院です。2015年に設立された先端医療開発センター(NCC-EPOC)は、横断的なネットワークを基盤としたTR研究開発の拠点として、がん新薬のFirst-in-Human試験や医師主導治験等、先進的ながん治療薬・医療機器開発を推進しています。柏キャンパスでは両組織の緊密なる連携により国際的な研究開発を手がけ、国内外で多数の実績を上げています。
三井不動産株式会社について
街づくりを通じて社会課題の解決に挑戦し、新たな価値を創っていく総合デベロッパー。柏の葉スマートシティにおいては、AI/IoTなど新技術の導入によるデータ駆動型のスマート・コンパクトシティの形成を目指しており、国土交通省「Society5.0」の実現に向けたスマートシティモデル事業の先行モデルプロジェクトに選定されました。今後、健康・医療に係る医療機関サービスのスマート化に取り組んでいきます。
みらかホールディングス株式会社について
株式会社エスアールエル、富士レビオ株式会社を中心として、臨床検査に係る高品質なサービスの提供、及び、検査薬・機器の製造・開発・販売におけるリーディングカンパニーとして医療機関を主な顧客としながら医療の発展に貢献。がん治療を取り巻く環境が変化するなかで、腫瘍マーカーの開発、がんゲノム領域の専門部署の立ち上げ、臨床研究のサポートなどを行っています。
本件に関する報道関係お問い合わせ先
国立研究開発法人国立がん研究センター 企画戦略局 広報企画室(柏キャンパス)
電話番号:04-7133-1111(代表) E-mail:ncc-admin●ncc.go.jp(●を@に置き換えてください)
三井不動産株式会社 広報部
電話番号:03-3246-3155
みらかホールディングス株式会社 広報部
電話番号:03-6279-0884
リリース画像のダウンロードサイト
https://www.mitsuifudosan.co.jp/press/
(仮称)三井リンクラボ柏の葉について
住所:千葉県柏市柏の葉6丁目6番1他
敷地面積:約18,000平方メートル
入居時期:2021年(予定)
アクセス: 首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス 柏の葉キャンパス駅西口 バス約6分