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1分子・超解像顕微鏡観察によるがん細胞由来の細胞外小胞研究
近年、細胞間のコミュニケーションの担い手として、直径40~200nmの細胞外小胞が極めて注目されています。細胞外小胞は、核酸(主にmRNA)、タンパク質、脂質、糖鎖などの様々な生体物質を細胞間で輸送するという機能を担っています。さらに、がん細胞由来の細胞外小胞が他の臓器内の細胞に取り込まれた後に、その細胞の周りには、がん細胞が転移しやすい環境が形成されるとも言われています。しかし、細胞外小胞は極めてヘテロな集団で様々なサブタイプがあると言われていて、細胞外小胞を一緒くたに調べる方法では、その性質を正確に調べることができません。私たちは、細胞外小胞をマーカー分子で蛍光ラベルし、1粒子ごとに(サブタイプごとに)挙動を観察しています。また、標的細胞膜上の様々な分子や膜構造と細胞外小胞を同時に1分子・超解像顕微鏡観察し、細胞外小胞と標的細胞上の分子や膜構造との相互作用の作用機序の解明を試みています(図参照)。