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全ゲノム解析および新しい手法によるがんゲノム解析
これまで当研究室では高速シーケンサーを用いたゲノム解析により、骨髄異形成症候群(MDS)におけるRNAスプライシング因子の遺伝子変異の同定(Yoshida et al., Nature. 2011)やDown症候群に合併する急性巨核芽急性白血病(DS-AMKL)におけるコヒーシン複合体などの遺伝子変異の同定(Yoshida et al., Nature Genetics. 2013, Sato, Yoshida et al., Blood.. 2024)などに貢献してきました(図)。近年、国際コンソーシアムPan-Cancer Analysis of Whole Genomes(PCAWG)によって38種類のがんからなる2,658例の全ゲノム解析の結果が報告されたように(Campbell et al., Nature. 2020)、主要な癌種についてはデータが蓄積されてきているものの、小児がんや稀少がんなど依然として解析が不十分な腫瘍が残されています。
当研究室では、全ゲノムシーケンスや微量DNAからのシーケンスライブラリー作製など最新のゲノム解析技術を用いて、小児がんや稀少がんなどまだ解析が不十分であると考えられるがん種および従来は解析が難しかった腫瘍などについてゲノム解析を行い、がんの病態解明に取り組みたいと考えています。