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研究の奥の細道2021年
12月27日 武蔵野大学薬学部 特別講義
武蔵野大学薬学部で特別講義(オンライン)を行いました。二部構成とし、前半は私が担当し、「今日のがん」と題して、本邦におけるがん医療の現状と課題、ゲノム医療から次世代の医療へ向けた取り組みについて講演しました。後半は野口先生が「私の研究」と題してご自身の研究人生について語られ、「隣の芝生が青く見えたときは飛び込め」と学生に激を飛ばしました。自分の研究をいつもとは違う角度で見直すために、大学での講義はよい機会だと思います。
12月15日~17日 患者由来がんモデル研究会
患者由来がんモデル研究会2021を開催しました。今年は5回目の開催です。今まででもっとも盛況な会となり、事前登録者は465名に上りました。
12月1日~3日 European Musculo-Skeletal Oncology Society (EMSOS) 年会
33rd Annual Meeting European Musculo-Skeletal Oncology Society (EMSOS)の年会に参加しました。当初はオーストリアで開催の予定で招待されていたのですが、結局はオンラインとなり残念でした。「Systematic review of the current status of human sarcoma cell lines」と題する講演を行いました。来年はロンドンで開催の予定とのことです。
11月15日~19日 Human Proteome Organization (HUPO) 年会
Human Proteome Organization (HUPO)の総会に参加しました。本学会はプロテオームに関連する世界最大の学会で、創設時から毎年参加しています。今年は、野口玲、吉松有紀、申育實、土屋流人、小野拓也、桑田優が発表しました。理事に立候補し、来年1月から3年間、Eastern Region (Asia/Oceania)の理事に就任することになりました。来年はメキシコ・カンクンで開催の予定とのこと。ぜひ現地に行きたいものです。
11月10日 Connective Tissue Oncology Society学会
Connective Tissue Oncology Society (CTOS)の年会に参加しました。本学会は肉腫の臨床および基礎の研究を扱う学会で、この10年くらい毎年参加しています。研究室からは、吉松有紀、土屋流人、桑田優の3名がオンラインでポスター発表をしました。来年はカナダ・バンクーバーで開催予定とのことです。
11月10日 ICPC ビジネスミーティング
International Cancer Proteogenomics Consortium (ICPC)のビジネスミーティングに参加しました。本コンソーシアムはがんのプロテオゲノミクス情報を共有したり、共同研究を発展させたりすることを目的としています。日本は肉腫を担当する、ということで参加しています。今回、国立がん研究センター、京都大学、がん研究会の3施設から発表しました。
10月30日~31日 第39回日本ヒト細胞学会学術集会
第39回日本ヒト細胞学会学術集会に参加しました。宮崎で開催されるはずでしたが、オンラインでした。研究室からは6演題を出しました。
10月22日 第71回日本電気泳動学会シンポジウム
第71回日本電気泳動学会シンポジウムに参加しました。鹿児島で開催されるかと思いましたが、オンラインでした。以前、私のラボで一緒に研究をしていた藤井一恭先生がオーガナイザーを務められました。当日の朝は日本電気泳動学会の理事会もあり、忙しい一日でした。
10月13日~15日 バイオジャパン
BioJapanに参加しました。展示会では新しい製品に触れたり、知り合いとの旧交を温めたり、企業の方との共同研究が始まったりします。学会に附属する展示会は小さくなった印象がありますが、今回は盛況な会でした。
9月30日~10月2日 第80回日本癌学会学術集会
第80回日本癌学会学術集会に参加しました。二日目はポスターの座長。現地発表できない方もおられましたが現地では少人数の議論で充実したセッションだったと思います。最近は講演を直接聴く機会がめっきり減り久しぶりの聴講で、そのせいか学会全体が新鮮な感じがしました。
9月3日 NCI-7 project, ICPC
International Cancer Proteogenomics Consortium (ICPC)のプロジェクトミーティングに参加しました。ICPCは、プロテオゲノミクスのデータ共有などを行う国際コンソーシアムです。13か国が参加し、それぞれの国がそれぞれに悪性腫瘍を担当しています。日本は肉腫が担当腫瘍です。ICPCのメンバーで同じサンプルを解析し、どれくらいデータが一致するのかを調べようとしています。
9月1日 AMED革新がん領域1全体会議
「ゲノム医療の限界を克服する患者由来『希少がん』モデルを用いた研究」という研究課題で採択されている研究について、中間発表しました。ゲノム情報だけで分子標的薬の薬効を予測することには限界があります。患者由来がんモデル(細胞株、オルガノイド、ゼノグラフト)を用いて、ゲノムの異常と薬効の関係を個々の希少がんで調べています。患者由来がんモデルが入手できない、というのが希少がん研究の難しいところなので、自分たちで一つ一つモデルを作成するところから研究をしています。希少がんの抗がん剤として候補となる薬剤を同定し、その検証実験を行っています。
7月19日~21日 日本プロテオーム学会 2021年大会
学会賞の受賞講演を行いました。「プロテオーム解析を用いたがん個別化医療のためのバイオマーカー開発」という演題です。
7月14日~16日 日本電気泳動学会総会
「第72回日本電気泳動学会総会」を主催しました。当初は知床で開催する予定でしたが、今般の状況を鑑みてオンラインの開催になりました。オンラインの開催はこれで2回目です。ふだんの研究業務と平行しての開催なので、研究室一同たいへんでしたが、無事、盛況に終わりました。
6月30日~7月2日 Asis-Oceania Human Proteome Organization Congress
「10 th Acia-Oceania Human Proteome Organization Congress」で招待講演を行いました。「Bio-resource for Biomarker Development for Rare Cancer: Issues and Solutions」という演題です。がんのプロテオーム解析をすると、臨床的に重要事象(転移、再発、治療抵抗性など)に対応するタンパク質がみつかってきます。そのようなタンパク質はバイオマーカーや治療標的としての有用性が期待されます。それぞれのタンパク質の機能を解析するために必要なのが、細胞株などの患者由来がんモデルです。希少がんの場合、患者由来がんモデルが入手できないことがほとんどで、そのために研究が進みません。講演では、患者由来がんモデルの必要性を述べ、研究室の取り組みを紹介しました。
5月11日~14日 The ISBER 2021 Annual Meeting & Exhibit
バイオバンクの国際学会に出席しました。オンラインです。バイオバンクの最新の動向や新しい技術に関する知識を仕入れてきました。外部アドバイザーを務める栃木キャンサーバイオバンクに還元する予定です。
4月1日(栃木)
栃木県立がんセンターの「栃木キャンサーバイオバンク」が開設されました。設立にあたっては私の研究室に在籍していた菊田一貴先生が音頭をとられ、私も微力ながらお手伝いさせていただきました。希少がん・難治がんに焦点を当てていること、腫瘍組織を生きた状態で保存すること、適切な費用を負担いただくこと、受託解析を行うこと、などの特徴をもったバイオバンクです。患者由来がんモデルの樹立やプロテオゲノミクス解析において、これから活用させていただきたいと思います。
手術室で記念写真。
3月11日(東京)
オンラインの学会や打ち合わせが普及し、海外との距離が一気に縮まりました。こうなると英語がますます重要になってきます。近藤ラボでは、博士課程の大学院生には英検一級を目指してふだんから学習をするよう奨励しています。一昔前であれば英会話の学習といえばかなりの出費が必要でしたが、今やユーチューブやオンライン英会話で格安かつ手軽に取り組むことができます。お金がなくても地方にいても英語を習得できるという、よい時代になったと思います。
2月27日、3月6日、13日(東京)
「AOHUPO 1st AOHUPO Online Educational Series 2021」を聴講しました。本教育セミナーは3週間にわたり土曜日の午前中に開催されるものです。大学院生やポスドクといっしょに、適宜コメントや説明を入れながら講演を聴くという、新しいスタイルの聴講が可能になりました。
1月20日(東京)
長崎大学のTR研究懇談会で、当研究室の紹介をさせていただきました。長崎大学では、2020年より客員教授を務めさせていただいています。私が研究室全体の紹介をし、野口研究員がプロテオゲノミクス解析、吉松研究員が患者由来がんモデルについて、それぞれ講演をしました。講演後はたくさんの質問をいただき、自分たちの研究を今までとは違う角度で考えるよいきっかけになりました。
1月15日(東京)
武蔵野大学で「患者由来「希少がん」モデルの樹立と応用:希少がんの基礎研究と治療法開発に向けて」と題する授業をしました。武蔵野大学では、2014年より客員教授を務めさせていただいています。学生さんと対面できないので緊張感を維持できるかどうか心配でしたが、最後までいつもの調子で講義をすることができました。女子学生のよいロールモデルとして吉松研究員に授業の後半部分をお願いしました。