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実験技術の開発
希少がん研究には、「症例数が少なく臨床検体が得難い」という特有の問題が存在します。臨床検体が得難いことに起因して、希少がん研究では研究に必要な基本的なツール(研究基盤)の開発が遅れています。希少がん研究分野は、希少がんの研究に必要な研究基盤の開発を行います。
解析技術の開発
研究に使用することができる臨床検体の数と量は一般に限られています。希少がんの場合、この問題は特に顕著に研究に影響します。有限な研究リソース(手術検体)を無限の研究リソースに変換するために、臨床検体から患者由来がんモデルを樹立して使用することは有効なアプローチです。無限に複製・加工できる「情報」を利用するという意味では、バイオインフォマティクスの活用も限られた臨床検体のための試みだと言えるでしょう。このような試みと並行して、微量な検体からでもプロテオーム解析ができる技術を私たちは開発してきました。私たちの開発した、わずか1000~3000個の細胞でも実施できるプロテオーム解析の技術は、国内外の多くの研究機関で使われています [PubMed](外部リンク)。限られた臨床検体を有効に使うという試みは、希少がんの研究のみならず、がん研究全般に役立つと考えています。