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希少がん~治療開発について~
~新しいお薬の開発に参加しましょう~

【開催報告】ジャパンキャンサーフォーラム2019
希少がん~治療開発について~
~新しいお薬の開発に参加しましょう~

更新日 : 2019年10月1日

公開日:2019年9月6日
  • 日時:2019年8月17 日(金曜日)
  • 場所:国立がん研究センター築地キャンパス研究棟
  • 司会:加藤陽子(希少がんセンター)
  • 講師:山本昇(希少がんセンター/中央病院副院長)
  • 講師:西田俊朗(中央病院病院長)
  • 講師:川井章(希少がんセンター長/中央病院骨軟部腫瘍科・リハビリテーション科)

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毎年夏に行われる日本最大級の一般向けがんイベント「ジャパンキャンサーフォーラム」が、今年も8月17日(土曜日)、18日(日曜日)に国立がん研究センター築地キャンパス研究棟で開催されました。「ジャパンキャンサーフォーラム2019」は、連日の猛暑にもかかわらず、大盛況で、全国から2,836人、延べ4,000人以上の来場がありました。このイベントは、認定NPO法人キャンサーネットジャパンが主催・運営しており、がんの患者さんやご家族・一般市民のための集いとして、がん患者会や医療者、企業がそれぞれに情報を発信して、今後につなげる交流の場となっています。

GISTuketuke.JPGがん研究センター新研究棟のエントランスに設置された総合受付 
  

初日の17日には、国立がん研究センター希少がんセンターとの共催で、講演プログラムが企画されました。内容は当センター医師による「GIST(消化管間質腫瘍)」「肉腫(サルコーマ)」「希少がんの治療開発」の3つの講演です。

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    希子(まれこ)も参加者をお出迎え

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    山本昇(希少がんセンター/中央病院副院長)

 

講演は、「希少がんの治療開発」をテーマにして山本昇(希少がんセンター/中央病院副院長)が行いました。がんの薬物療法は、遺伝子解析技術が進歩・普及に伴い、がん細胞の遺伝子異常ごとに検討される時代に入っています。患者さんのがんの遺伝子異常を調べて研究・治療に生かす、この「がんゲノムプロファイリング」について、2018年12月に保険収載された2つ遺伝子検査の対象と実施の流れなどが解説されました。希少がんについては、「MASTER KEY project」という中央病院で行われている、がんの遺伝子情報を集積して治療開発にいかす取り組みが紹介されました。2019年7月時点で、807例が登録され、「そのうち、10~15%の人に対し適合する臨床試験への案内を行った」と話がありました。


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山本昇による講演

 

講演のあとは、ディスカッションです。加藤陽子(希少がんセンター)の司会のもと、講演を務めた3人の演者である、西田俊朗、川井章、山本昇が参加者から寄せられたさまざまな質問に答えました。「MASTER KEY projectの対象となるのはどのような人か。申込みから結果がわかるまでにどれくらいの期間がかかるか」「希少がんの新しい治療について今後の展開」などが話題になり、会場の参加者がメモを取る姿が多く見られました。

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ディスカッションの様子

終盤には、西田より、「希少がんの新薬開発にはさまざまな課題があったが、医療者・企業・患者さんとで、アジアなどの国際的な視点をもってこれまで以上に協力していきたい。さらに、PMDAなどの規制当局とのより強い協力体制を整えていき、希少がんの事情に配慮した医薬品申請の規制緩和に向けて取り組んでいきたい」との言葉がありました。最後にキャンサーネットジャパンから、今回の企画に協力した医師たちに、「感謝状」が授与され、拍手のなかでセミナーが終わりました。

 
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プログラムを終えて
左から西田俊朗、山本昇、加藤陽子、川井章