トップページ > イベント > 「ホジキンリンパ腫」伊豆津宏二
(第25回 希少がんMeet the Expert)
「ホジキンリンパ腫」伊豆津宏二
(第25回 希少がんMeet the Expert)
更新日 : 2021年10月26日
- 日時:2018年7月20日金曜日 19時から20時30分
- 場所:国立がん研究センター中央病院 希少がんセンター待合
- 講師:伊豆津 宏二 国立がん研究センター/中央病院 血液腫瘍科長
動画
開催報告
希少がんを知り・学び・集う「希少がんMeet the Expert」の第25回セミナーが2018年7月20日に開催され、患者さん・ご家族、医療関係者など24人が受講しました。
開会挨拶
今回のテーマは、ホジキンリンパ腫です。開会にあたって、中釜斉(国立がん研究センター理事長)が、「ホジキンリンパ腫の治療法はこの20年で大きく改善しているが、日本は欧米に比べて発症率が低いこともあり、情報が十分に広がりにくい状況もある。今日の機会に専門的な内容を一緒に勉強させていただきたい」と挨拶をしました。
続いて、司会の加藤陽子(希少がんセンター)が本日の流れを紹介し、後半のディスカッションに参加する悪性リンパ腫の患者会「グループ・ネクサス・ジャパン」理事長の天野慎介さん、多和田奈津子さんから挨拶をいただきました。
-
司会:加藤 陽子
-
「グループ・ネクサス・ジャパン」理事長の天野 慎介さん
-
多和田 奈津子さん
今回のホジキンリンパ腫の講演は、中央病院血液腫瘍科の伊豆津宏二が担当しました。
伊豆津 宏二の講演
ホジキンリンパ腫は、リンパ腫のうちの数%ほどの希少ながんです。若い人の発症率が比較的高く、無症状で健康診断の画像で発見されることが多いです。まずは、生検で病変の一部を取り、病理診断によって少なくとも数日間をかけて病型を特定します。
今回は、病型のうちの大部分を占める、古典的ホジキンリンパ腫に分類されるものについて、「病期を決定するための検査」、「病期分類(Ann Arbor分類)」、「リスク因子を考慮した限局期の治療」「進行期のリスク因子」から解説されました。
講師:伊豆津 宏二
「初発ホジキンリンパ腫の治療法」については、具体的な化学療法の副作用や放射線治療の考え方について示されました。
「再発・難治性ホジキンリンパ腫の治療」については、自家移植を併用した大量化学療法の効果や同種造血幹細胞移植という選択がわかりやすく解説されました。
さらに、「新しい治療薬・治療法」として、ブレンツキシマブベドチンの効果や、ニボルマブとペムブロリズマブの免疫チェックポイント阻害薬の効果やそれらを用いた新たな治療法の可能性について紹介がありました。
ディスカッションは、進行役をがん情報サイト「オンコロ」の前原克章が務め、講師の伊豆津宏二、天野慎介さん(「グループ・ネクサス・ジャパン」理事長)、多和田奈津子さん(「グループ・ネクサス・ジャパン」/若年がん患者会「ローズマリー」)、司会の加藤陽子が参加しました。
-
多和田 奈津子さん
-
ディスカッションの様子
-
加藤 陽子
「ホジキンリンパ腫の治療を受ける患者の家族が知っておきたい注意点」「高齢者のホジキンリンパ腫への治療」「患者会からはホジキンリンパ腫に対してどのようなサポートが得られるか」「再発時の症状はどのようなものか」など、会場の参加者などから寄せられた質問に対して、登壇者らが丁寧に回答しました。
非ホジキンリンパ腫の体験者である天野さんからは、「ホジキンリンパ腫には新しい治療薬が出てきているので、希望をもって、ときには患者会や仲間の助けを借りながら、病気に向き合っていただきたい」という言葉があり、会場全体の拍手でセミナーは終わりました。
-
天野 慎介さん
-
質疑応答
-
ディスカッション中の会場の様子
関連リンク
- 加藤 陽子(かとう ようこ)
- 伊豆津 宏二(いづつ こうじ)
- 希少がんを知り・学び・集う「希少がん Meet the Expert」(2019年)
- 認定NPO法人キャンサーネットジャパン (外部サイトにリンクします)
- 一般社団法人グループ・ネクサス・ジャパン (外部サイトにリンクします)
- 若年がん患者会 ローズマリー (外部サイトにリンクします)