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連携大学院生インタビュー 松野悠介

松野 悠介 (まつの ゆうすけ)

松野悠介写真

東京理科大学 理学部 化学科出身
現職 東京理科大学大学院 理学研究科 化学専攻
NCC在籍期間 2016年から現在
指導者
吉岡 研一 (ゲノム安定性制御ユニット 独立ユニット長)


研究所に来るきっかけ

もともと有機化学に興味があって化学科に進学しましたが、生化学の講義を受けて生物学に興味が移りました。研究室配属の際に、外部研修先として国立がん研究センターで研究を行えることを知り、「がん」というテーマが面白そうだったので志望しました。

研究所での生活

大学に比べて利用できるリソースが大きいため、研究を行う上での制約が小さく、充実した活動ができていると思います。がんについての様々な領域の先生方がいらっしゃるので、様々な観点から自分の研究を見つめ、発展させていくことができました。

自分の所属するラボでは、論文紹介やディスカッションを頻繁に行っています。これにより、最新の研究知見(世界的に求められているレベル)と自身の研究を見比べて、不足しているものをフィードバックし、よりレベルの高い研究を行えていると思います。これは、少数精鋭の研究所固有の強みだと思います。

研究所でよかったこと

大学と比べて学生の割合が小さいため、丁寧な指導を受けるチャンスが多いと思います。私自身、当初は基本となる生物学的知識が皆無だったため、研究を進めながら知識もつけていけたのは非常に有り難かったです。また、研究成果をアウトプットするモチベーションが高いため、論文作成やプレゼンテーションなど、他人に何かを伝える際のノウハウが豊富に得られたのもよかったです。何より、研究の面白さを知ることができたことが、自分の人生を変えるほどによい経験だったと思います。

後輩へのアドバイス

がんに関する研究は非常に幅広い領域を持つため、もともとがんや生物学を専門としていなくても、自身の知識やスキルが役に立つ領域があると思います。興味があるものを研究した方が楽しいと思うので、がんに関する研究に興味のある方は勇気を出してみてください。個人的には、大学以上に得られるものが多いと思います。

主要な論文(NCC在籍中)

  1. Yoshioka, K. & Matsuno, Y. Genomic destabilization and its associated mutagenesis increase with senescence‐associated phenotype expression. Cancer Sci. cas.14746 (2020). doi:10.1111/cas.14746
  2. Matsuno, Y. et al. Resveratrol and its Related Polyphenols Contribute to the Maintenance of Genome Stability. Sci. Rep. 10, 5388 (2020).
  3. Fujimori, H. et al. Mismatch Repair Dependence of Replication Stress-Associated DSB Recognition and Repair. Heliyon 5, e03057 (2019).
  4. Matsuno, Y., Torigoe, H. & Yoshioka, K. Establishment of Cellular Quiescence Together with H2AX Downregulation and Genome Stability Maintenance. J. Clin. Exp. Pathol. 08, 335 (2018).
  5. Yoshioka, K., Matsuno, Y., Hyodo, M. & Fujimori, H. Genomic-Destabilization-Associated Mutagenesis and Clonal Evolution of Cells with Mutations in Tumor-Suppressor Genes. Cancers 11, 1643 (2019).
  6. Matsuno, Y. et al. Replication stress triggers microsatellite destabilization and hypermutation leading to clonal expansion in vitro. Nat. Commun. 10, 3925 (2019).
  7. Matsuno, Y., Hyodo, M., Fujimori, H., Shimizu, A. & Yoshioka, K. Sensitization of cancer cells to radiation and topoisomerase I inhibitor camptothecin using inhibitors of PARP and other signaling molecules. Cancers 10, 364 (2018).
  8. Shimizu, A. et al. Onset of deaminase APOBEC3B induction in response to DNA double-strand breaks. Biochem. Biophys. Reports 16, 115–121 (2018).
  9. Minakawa, Y., Shimizu, A., Matsuno, Y. & Yoshioka, K. Genomic Destabilization Triggered by Replication Stress during Senescence. Cancers 9, 159 (2017).