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がん対策情報センター「患者・市民パネル」がんの情報提供・普及に関する検討会~患者・市民パネルとしてできること~
開催日時
開催日:2012年11月4日(日曜日)開催時間:13時から16時30分
会場
国立がん研究センター特別会議室プログラム
- がん対策情報センター長あいさつ
- 本日のテーマと事前アンケートの概要、ディスカッションの進め方
- グループディスカッション
- 各グループで出された意見の報告
概要
11月4日にがん対策情報センター「患者・市民パネル」がんの情報提供・普及に関する検討会~患者・市民パネルとしてできること~が行われ、全国から64名の方に参加していただきました。
患者・市民パネルの活動は今年で5年目になります。この間、患者必携「がんになったら手にとるガイド」や、「もしも、がんが再発したら」、各種がんの冊子の作成、また相談支援センターを活用しやすくするためのアイデアなどにおいて、がん対策情報センターが発信する情報の作成や活動方針の検討に大きな役割を果たしていただきました。パネルの方たちとともにつくった冊子、書籍をはじめとする媒体は多くの患者さんやご家族、そして医療関係者から高く評価されています。今年度はさらに一歩進めて、作成した情報やすでにある社会資源を活用できる環境づくりのために、「患者、家族、市民としてできること」をテーマにご議論いただくこととしました。
パネルの皆さんには、事前にアンケート形式で「これまでに行ってきたがんの情報提供・普及に関する活動」「今後、患者・市民パネルとして取り組むとよいと思われる活動」について意見を寄せていただき、事前資料として互いに目を通した上でお集まりいただきました。
当日はがん対策情報センター若尾センター長からのあいさつの後、事前アンケートに「がんになっても安心できる社会」とはどのような社会かを考える必要があるのではないか、という全体に共通したテーマ、「患者・市民パネルとしてできることと」の具体例としては、「パネル同士の連携に関すること」「地域の医療機関やその他の機関(学校、自治体など)との連携に関すること」「がんとつきあっていける社会環境づくりに関すること」「がん情報普及への具体的な提案」「患者・市民パネルの視点を活かした情報づくり」についての意見が寄せられたことを事務局より紹介した後、グループでのディスカッションに入りました。
10のグループに分かれて話し合っていただいた後、各グループで話し合われた内容が報告されました。
がんになっても安心できる社会とは
- がんであることを安心して周囲に打ち明けられること、打ち明けたことで不利な扱いを受けない社会が重要ではないか。
- がんであることを無理に打ち明けなくても過ごせる環境こそが重要ではないか。
- 高額な治療費を払わなければならない一方で離職せざるを得ない場合もあり、経済的な負担を軽減する方法が必要ではないか。安心して働くことができる雇用環境の改善が必要。
- さまざまな既存の制度があるが、十分に使いこなせないために苦労している場合もあり、十分に使える環境が重要ではないか。相談支援センターなど相談できる窓口の周知も必要。
患者・市民パネルとしてできること
- 地域のパネルメンバー同士で連絡を取り合い、自主的な活動を進めていくことができるのではないか。
- 要望があれば、がん患者としての体験を伝えるなどの協力はできるので、地域の自治体や医療機関、教育機関などにも活用してほしい。患者会や患者サロンなどでの活動を含め、語り手としての役割を果たせると思う。
- 情報普及や患者の立場の声を届けるという点で、それぞれの地域で行政に働きかけたり、地元の企業にがん情報の普及について協力を得るよう働きかけることも重要ではないか。
- 目指す活動を行っていくためには、身分を説明しやすくするIDカードや、パネルメンバーが学習する機会が必要ではないか。
締めくくりのあいさつとして、話し合われた意見は今後のがん対策情報センターの活動や患者・市民パネルの運営に活かしていきたいことががん対策情報センター長から述べられ、終了しました。