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平成27年度がん対策情報センター「患者・市民パネル」委嘱状交付式・検討会
開催日時
開催日:2015年5月8日(金曜日)開催時間:13時から16時
会場
国立がん研究センター特別会議室プログラム
- 理事長あいさつ
- 委嘱状交付
- がん対策情報センターの活動紹介
- 「患者・市民パネル」の活動および諸連絡
- 全国がん登録の概要
- グループディスカッション「全国がん登録をもっと身近に」
- 各グループの結果報告
- がん対策情報センター長あいさつ
- 「感謝のメッセージ」撮影会
概要
5月8日に平成27年度がん対策情報センター「患者・市民パネル」委嘱状交付式・検討会が行われました。
「患者・市民パネル」とは、患者さん、ご家族、一般市民のそれぞれの立場から、がん対策情報センターの活動を応援していただく、いわば「がん対策応援団」のことです。平成20年度より始まり、今年度で8年目を迎えます。今年は、昨年度から引き続き活動を行っていただいている53人の方に加えて、新たに47人の方にお願いし、計100人での活動を進めてまいります。この日の委嘱状交付式・検討会では、全国から65人の方が参加されました。
堀田知光理事長からのあいさつでは、がん対策は近年着実に進んでいると感じられること、がん対策を有効に進めていく役割を担う国立がん研究センターにとって患者・市民パネルの皆さんのご意見はとても大切なものであると感じていること、今後もぜひ忌憚(きたん)ない意見を頂戴し、共にがん医療のために活動していただきたいことが語られました。
続いて若尾文彦がん対策情報センター長より委嘱状の交付が行われ、その後がん対策情報センターの組織や活動概要についての説明、さらに、「患者・市民パネル」の活動について担当者からの紹介がありました。
続いて、この日のテーマである「全国がん登録」についての説明とディスカッションによる検討会に移りました。まず、松田智大室長(がん対策情報センターがん統計研究部地域がん登録研究室)より、全国がん登録が法律として成立するまでの過程、全国がん登録の特徴、全国がん登録によって地域格差の是正や医療の質の向上が期待されるというお話がありました。そして、この「全国がん登録」や「がん」を多くの国民の皆さんに身近に感じてもらうことを意図して作成した全国がん登録PRキャンペーンサイト「サンキューバトン」が紹介されました。このキャンペーンサイトで公開している動画は、患者・市民パネルの皆さんが出演しているものです。
地域ごとに9つのグループに分かれて行ったディスカッションでは、「全国がん登録をもっと身近に」をテーマに、今後どんな活動が有効かアイデアを寄せていただきました。各グループからは、サンキューバトンの動画について、「あたたかいコメントで励まされた」「がん登録を伝えるには、もう少し説明を加えたほうがよいのでは」といった感想が寄せられました。また「がん登録は患者の不利益にならないことを伝えることが必要」「がん登録のメリット・デメリットを伝えることが必要」といった、がん登録に対する理解を深めるために必要な改善点について指摘がありました。
さらに「学校教育でのがん教育を行う機会を活用する」「県や地域ごとにご当地バージョンの動画をつくってはどうか」「パソコンを使用することがない方にもがん登録について知ってもらえるよう、仲立ちの役割をする人が必要ではないか、そのためには患者・市民パネルのメンバーが貢献できると思う」といった啓発手段に関するアイデアなど、さまざまな視点からの意見が多々寄せられました。
そして、検討会の終了後には、「感謝のメッセージ」の撮影会が行われ、多くのメッセージが収録されました。この日に収録されたメッセージは、「サンキューバトン」のメッセージサイトにて公開されています。
限られた時間ではありましたが、全国各地から参加された皆さんの活気あふれるディスカッションにより、専門家やスタッフが気付かない多くの指摘をいただくことができました。頂戴しました意見をもとに、がんに関する情報提供のさらなる充実に加え、今年度もパネルの皆さんの活動が有意義なものとなるよう、職員一同取り組んでまいります。