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平成29年度がん対策情報センター「患者・市民パネル」検討会
開催日時
開催日:2017年11月11日(土曜日)
開催時間:午後1時から午後4時30分
会場
国立がん研究センター新研究棟セミナールーム
プログラム
- がん対策情報センター長あいさつ
- 「患者必携 がんになったら手にとるガイド(普及新版)」改訂に向けた検討の背景について
- 「事前アンケート」の集計結果について
- 本日のテーマとディスカッションの進め方
- グループディスカッション【患者必携 がんになったら手にとるガイド(普及新版)の改訂に向けて】
- 各グループの結果報告
- 全体討議
- 全国がん登録ポスターについて
- 閉会のあいさつ
概要
11月11日に平成29年度がん対策情報センター「患者・市民パネル」検討会が行われました。
「患者必携 がんになったら手にとるガイド(普及新版)(以下、普及新版)」は、第1版発刊より今年で6年目を迎えております。今回の検討会では、「患者必携 がんになったら手にとるガイド(普及新版)の改訂に向けて」を
テーマとして、患者さん・ご家族・市民のそれぞれの立場から、今後の “普及新版”のあり方について、皆さまから多岐にわたる、さまざまなご意見をいただくことができました。この日の検討会では、全国から65人の皆さまにお集まりいただき、大変有意義な会となりました。
若尾文彦センター長からのあいさつ、および「患者必携 がんになったら手にとるガイド(普及新版)」改訂に向けた検討の背景についての説明がなされ、「がんになったら手にとるガイド」は、患者・市民パネルの皆さまの全面的な協力のもとで作られてきたこと、最初の試作版作成の段階から現在の「普及新版」まで、検討を重ねながら改訂を行っていることが、説明されました。今回は大幅な改訂となる見込みで、パネルの皆さまから、さまざまな意見をいただき、改訂に生かしていきたい旨が語られました。
続いて、担当者より、本検討会に先立ち、皆さまにご協力をいただいた「事前アンケート」の集計結果報告がありました。「普及新版」は“今のままで良い”との意見が最も多くみられましたが、『情報を集める』『用語の解説』を含む6項目の“拡充”、『がん相談支援センター』『自分らしい向き合い方』の2項目の“簡素化”の必要性があげられました。また、追加してほしいテーマとして、『就労(仕事と治療の両立)』『妊孕性』、コラム等に盛り込んでほしいトピックとして『免疫療法・先進医療』『体験談』、修正を希望する部分として『社会保険制度(高額医療費制度)』について多くのご意見が寄せられました。さらに、『分量』『部の構成』『PR方法』といった全体に関わる点についても意見が寄せられたことが報告されました。
その後、9グループに分かれ、
- 現行の作成方針・考え方の資材が必要か/必要な場合、これまでの方針・考え方で良いか
- どのような構成が良いか
- まず知っておきたい内容とはどんなものか
- どのような届け方が良いか
をテーマに、ディスカッションを行いました。
各グループからは、「山のようにある情報の中で、絶対的信頼できる情報として、書籍として出す意義はあるのではないか」「対象は『本人』だけでなく、家族も入れた方が良い」といった現行の方針に関するご意見や「時系列に沿った見せ方が良いのではないか」「QA方式がわかりやすい」「家族の立場をサポートする内容を入れてほしい」「各コンテンツに1から2ほど体験談を入れてほしい」といった構成・内容に関するご意見が寄せられました。さらに、「都道府県や医師会に働きかけ、病院に置いてほしい」「待合室など患者の自然な同線の中で目に入るようにしてほしい」「紙には普遍的な情報、WEBには最新情報を載せてほしい」「学校教育や授業で使い、情報を伝えたらどうか」といった届け方についても多くのご意見が提案されました。
最後に、松田智大室長(がん登録センター全国がん登録室)より、「全国がん登録ポスター」についての説明とディスカッションも行われ、全国がん登録をより多くの人に知っていただくための伝え方についてさまざまな視点からの意見が出されました。
限られた時間の中ではありましたが、患者・家族・市民のそれぞれの立場から、大変活発な議論を行っていただき、実りの多い検討会となりました。今後も、皆さまからのご意見をいただきながら、「普及新版」の改訂に向けて進めてまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。