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2023年度「患者・市民パネル」委嘱状交付式・検討会
開催日時
開催日:2023年5月19日(金曜日) 開催時間:13:30~16:30
開催方式
現地(国立がん研究センターセミナールーム)とオンライン(Zoomミーティング)のハイブリッド
プログラム
- 開会あいさつ
- 委嘱状交付
- 説明:
国立がん研究センター及びがん対策研究所について
がん情報サービスについて
患者・市民パネルの活動について - 事前アンケートの結果報告、検討テーマと進行方法についての説明
- グループディスカッション「がん患者や家族が生活・療養において必要とする情報とは」
- 各グループからの報告・全体共有、コメント
- 閉会あいさつ
概要
国立がん研究センターでは、患者さんやその家族、一般市民の視点をふまえたがん対策の推進を目指し、2008年度より全国のがん患者・家族・市民のみなさま100名からなる「患者・市民パネル」にご意見をいただきながら、さまざまな取り組みを進めています。患者・市民パネルの任期は2年間で、毎年公募により約半数ずつが入れ替わり、2023年度は44名が新たに加わりました。
5月19日(金曜日)に、委嘱状の交付式および患者・市民パネルが集って意見交換する検討会を現地とオンラインのハイブリッドで開催し、北海道から沖縄まで全国81名(現地57名、オンライン24名)のパネルのメンバーが参加しました。
開会にあたり、井上真奈美・がん対策研究所副所長から、当センターの活動には患者・家族・市民の目線からの意見が不可欠であり、この会をそのための意見交換の場としたいこと、皆さまからの意見をしっかり受けとめて活動の改善に活かしていくことが語られ、委嘱状の交付が行われました。
続いて、当センターがん対策研究所の組織や活動概要と、がん情報サービスの紹介がありました。患者・市民パネルの役割と活動では、がん情報サービスに公開する前の作成段階の原稿チェック(査読)や研究班からの依頼への協力などの活動が紹介されました。患者・市民パネルは、がんの情報の編集・評価を行う当センターと一般市民との橋渡しをする、いわば「がん対策応援団」といえます。
グループディスカッションに入る前に、担当者から検討テーマ「がん患者や家族が生活・療養において必要とする情報とは」について説明がありました。事前アンケート結果を踏まえて、(1)あなたのご経験から、欲しかった、あってよかった、必要と思う生活・療養に関する情報とは (2)書籍「患者必携 がんになったら手にとるガイド」を改訂するとしたら をグループに分かれてディスカッションしました。現地9グループ、オンライン4グループには、パネルメンバーに加えて、国立がん研究センターの職員がグループのファシリテーター・書記として議論をサポートしました。
グループディスカッションでは、次のような話題や意見が出ました。
(1)あなたのご経験から、欲しかった、あってよかった、必要と思う生活・療養に関する情報とは
「がんと診断されたときに相談できる先、がん相談支援センターの情報」「治療方法や病院の選択に役立つ情報」「お金のこと、利用できる制度やサービス」「経験者の体験談」
(2)書籍「患者必携 がんになったら手にとるガイド」を改訂するとしたら
「書籍媒体は必要。国立がん研究センターの本と聞くと信頼できる」「QRコードを掲載して、書籍からがん情報サービスなどのWebサイトに連携してはどうか」「がんゲノム医療やアピアランスといった、前回の改訂時以降の新たな情報を時代に即して追加する必要がある」
各グループからの発表を受けて、祖父江友孝・がん対策研究所副所長は閉会あいさつで「今回のように患者さんやご家族の実体験に基づく声を集める場はとても有意義だった。一方でこのような場に参加できない方々の、声なき声にも耳を傾けて今後のがん対策に活かしていきたい」と結びました。
検討会の終了後には引き続き、交流会を設けました。全国各地のパネルのメンバーが少人数のグループに分かれて交流する場になりました。