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多発性骨髄腫を駆動する転写スプライシング制御機構を解明~核酸医薬品を用いた新しい治療法の開発に期待~

2026年4月7日

熊本大学
国立研究開発法人国立がん研究センター

発表のポイント

  • 多発性骨髄腫の腫瘍環境因子IL-6が骨髄腫細胞増殖を促す新しい仕組みを発見しました。
  • IL-6は、B細胞制御因子POU2AF1、ELL2を介して骨髄腫細胞特有の転写・スプライシングプログラムを動かしていることがわかりました。
  • 今後、POU2AF1、ELL2を標的とした新しい治療法の開発に発展していくことが期待されます。

概要

熊本大学生命資源研究・支援センターの大口裕人准教授らの研究グループは、国立がん研究センター研究所がんRNA研究分野の網代将彦主任研究員、吉見昭秀分野長らの研究グループとの共同研究で、血液がんのひとつ多発性骨髄腫における腫瘍環境因子IL-6の機能を解析し、IL-6が骨髄腫細胞の生存・増殖を促す新しい仕組みを発見しました。本研究では、IL-6がB細胞転写制御因子POU2AF1およびELL2の発現を誘導すること、そして、POU2AF1、ELL2は骨髄腫細胞に特有の転写・スプライシングプログラムを動かすことで骨髄腫細胞の増殖を促していることを明らかにしました。また、POU2AF1を標的としたアンチセンス核酸が骨髄腫細胞の増殖を阻害することを見出しました。今後、アンチセンス核酸を用いた新しい治療法の開発に発展していくことが期待されます。

本研究成果は、米国血液学会誌「Blood Advances」に2026年4月2日(木曜日)にFirst Edition版で公開されました。

本研究は、慶應義塾大学先端生命科学研究所の増田豪特任講師、熊本大学大学院生命科学研究部 微生物薬学講座の大槻純男教授、同大学発生医学研究所 細胞医学分野の古賀友紹講師、日野信次朗准教授、中尾光善教授、同大学大学院生命科学研究部 血液・膠原病・感染症内科学講座の河野和助教、安永純一朗教授、同大学国際先端医学研究機構 白血病転写制御分野の指田吾郎教授、同大学ヒトレトロウイルス学共同研究センター 造血・腫瘍制御学分野の岡田誠治教授、同大学生命資源研究・支援センター 分子血管制御分野の南敬教授ら複数の研究グループとの共同研究です。

また、本研究は、科学研究費補助金(23K07862, 23K17431, 24K02482)、公益財団法人武田科学振興財団研究助成、公益財団法人東京生化学研究会研究助成、公益財団法人新日本先進医療研究財団助成、高松宮妃癌研究基金研究助成(18-25002)、日本血液学会研究助成、公益財団法人がん研究振興財団研究助成、熊本大学発生医学研究所トランスオミクス医学研究拠点ネットワーク形成事業、および支援事業(BINDS)(JP23ama121018)の支援を受けて行われました。

論文情報

雑誌名

Blood Advances

タイトル

IL-6-driven POU2AF1 and ELL2 are key regulators of multiple myeloma-distinct transcriptional and splicing programs

著者

Yasuyo Ohguchi, Masahiko Ajiro, Daisuke Ogiya, Takeshi Masuda, Yawara Kawano, Shingo Usuki, Tomoaki Koga, Shinjiro Hino, Takeshi Harada, Satoru Takahashi, Seiji Okada, Jun-ichirou Yasunaga, Goro Sashida, Sumio Ohtsuki, Mitsuyoshi Nakao, Takashi Minami, Akihide Yoshimi*, Hiroto Ohguchi*
*Corresponding authors

DOI

10.1182/bloodadvances.2025018710.

URL

https://doi.org/10.1182/bloodadvances.2025018710(外部サイトにリンクします)

詳細

詳細は熊本大学のホームページ(外部サイトにリンクします)をご覧ください。

お問い合わせ先

広報窓口

国立研究開発法人国立がん研究センター
企画戦略局 広報企画室
TEL:03-3542-2511(代表)
E-mail:ncc-admin●ncc.go.jp

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