国際がん研究機関との第4回合同セミナーを開催
2018年8月22日
2018年7月23日、国立がん研究センターは、国際がん研究機関(IARC, International Agency for Research on Cancer)の次期所長を招聘して第4回合同セミナーを開催しました。
今年5月に初の女性IARC所長に選出されたDr Elisabete Weiderpass(現ノルウェーがん登録)は、来年1月から5年任期で所長を務められる予定です。
当日は当センター中釜斉理事長の開演挨拶、松田智大(がん対策情報センター全国がん登録室長)からの紹介に続き、Dr Weiderpassが「IARCと国立がん研究センターとの今後の協働体制」について講演しました。IARCの国際的ネットワークを活かした発展途上国におけるがん予防の国際共同研究の強化、WHO腫瘍分類規約(ブルーブック)の編集体制見直しなど、IARCの将来構想に触れつつ、人口も高齢者の割合も大きく、がん罹患数が増えるアジア地域を代表する日本の科学コミュニティに、がん登録やデータの精度向上などへの貢献のみならず、IARC職員応募への呼びかけもありました。
国立がん研究センターは今までのアジアを中心としたがん登録協力などの基盤に加え、疫学分野の各プロジェクトでの協力、そして職員の派遣、がん登録向けの分類規約の作成など病理部門での協力を今後も継続してIARCとの連携強化を図り、がん対策に取り組んでまいります。
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集合写真
左より 落合淳志、松田智大、Elisabete Weiderpass、中釜斉、山本精一郎 -
講演中のDr Elisabete Weiderpass