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国立がん研究センター

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社会と健康研究センター長 津金昌一郎が日本医師会医学賞を受賞

国立がん研究センター 社会と健康研究センター長 津金昌一郎が「大規模コホート研究の推進と日本人のエビデンスに基づいたがん予防法の提言」について、日本医師会医学賞(Medical Award of The Japan Medical Association)を受賞し、11月1日に行われた「日本医師会設立71周年記念式典並びに医学大会」にて表彰されました。
日本医師会医学賞は、毎年1回、基礎医学・社会医学・臨床医学を通じ医学上重要な業績をあげたもの計3名に授与されます。

受賞した研究成果について

津金センター長は、各地域に居住する様々な生活環境にいる日本人を対象とした疫学研究を長年にわたり計画・遂行し、喫煙・受動喫煙、飲酒、体形、身体活動、食習慣とがん、循環器疾患、糖尿病などとの関連について報告しました。日本特有の塩蔵食品や大豆・イソフラボン、魚・n-3脂肪酸、緑茶などと各がんとの関連については、国際的にも高い評価を受け数多く引用されている研究の一例です。また、糖尿病とがんや5つの生活習慣とがんに関する成果は、臨床や公衆衛生施策の指針に重要な貢献をしました。さらに、確かなエビデンスに基づいた日本人に効果的ながん予防法を提言するためオールジャパンの疫学研究者による研究班を組織し、疫学研究の系統レビューやコホート研究の統合解析などに基づいて「日本人のためのがん予防法」や「日本人のがんの原因」(欧米とは異なり、喫煙に次いで感染が大きな割合を占める)を明らかにしました。これらの成果は「がん対策推進基本計画」や「第2次健康日本21」の策定の科学的根拠となっています。

当センターにおける日本医師会医学賞の受賞について

当センターにおける日本医師会医学賞の受賞は、1989年に成毛韶夫(なるけ つぐを)先生[当時・国立がんセンター病院 第二外来部長]、1995年に渡邊昌(わたなべ しょう)先生[当時・国立がんセンター研究所 がん情報研究部長]、2005年に垣添忠生(かきぞえ ただお)先生[当時・国立がんセンター総長]に続いての受賞です。

津金昌一郎(つがね しょういちろう) 略歴

センター長 津金昌一郎



1981年慶應義塾大学医学部卒業、同大学院医学研究科にて公衆衛生学を専攻。同大学医学部助手を経て、1986年国立がんセンター(現・国立がん研究センター)入所。同研究所室長、同臨床疫学研究部長、がん予防・検診研究センター予防研究部長、同センター長を経て、現職。

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