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スタッフインタビュー02

staff interview 02

他職種を経て復職しました

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さまざまな治験を多数実施しており、貴重な経験が積める場です

他職種を経験して東病院のCRCに戻った理由は

私は、新卒で東病院に入職しました。約8年間病棟の看護師をし、CRCとして臨床研究コーディネーター室で1年半勤務していました。当時はまだ、抗がん剤の承認時期が日本と欧米では大きな差がある「ドラッグ・ラグ」が問題になっていて、先生方も、その差を埋めようと必死になっていました。その頃、当院の育児支援体制は現在のようには整っていなかったので、子育てとの両立が難しい面があり、東病院を辞めて保育園の看護師や地域の保健センターの保健師として働きました。

その後、2012年4月に院内CRCとして東病院に復職しました。復帰した理由は、先生方と一緒により良い医療を作っていくやりがいと面白さを感じ始めた矢先にCRCを辞めてしまったことが、自分の中で不完全燃焼だったからです。現在は治験の数も臨床研究コーディネーター室のスタッフも大幅に増えて、病院全体で新しい治療の開発に前向きに取り組む機運が高まっていると感じています。

臨床研究コーディネーター室は多様な経験を生かせる場

臨床研究コーディネーター室では、いろいろなバックグラウンドのCRCが働いています。私は看護師ですので、その立場で質問をうけることが多いですし、薬剤に関することについては薬剤師のCRC、検査や検体のことは臨床検査技師や放射線技師のCRCに気軽に質問することができます。それぞれの経験や知識を共有して、お互い知恵を出し合いながら仕事に生かしていける、心強い仲間です。

私自身は、保健センターの保健師や保育園の看護師として、さまざまな年齢の地域の方々とコミュニケーションを取る経験をしたことで、患者さんやご家族に対する接し方が変わりました。患者さんは、病院の中では患者さんですが、家族や職場の中ではさまざまな役割や仕事を持っています。治験をスタートするタイミングや検査のスケジュールなども、できる限り生活の負担にならないように配慮しています。当院の臨床研究コーディネーター室は、個々のCRCがこれまで培ってきたさまざまな経験を、患者さんのための新しい医療を作るために生かしていける場だと思います。

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東病院ならではのCRCとしてのやりがいは

当院は、がんの治療薬の第 I 相試験を数多く実施している病院の一つです。CRCとして、治験薬をヒトに初めて投与する「ファースト・イン・ヒューマン試験」を担当することもあります。患者さんに安全に投与できるように、事前にどれだけ準備を重ねても想定外の事態が起こることもあり、毎回、とても緊張します。一方で、本当に最初の段階からがんの治療薬の開発に携われるというのは貴重な経験だと思います。新しい治験が始まる前に、その治験について書かれた計画書をもらうのですが、それを手にすると、いつもワクワクします。

また、国内の学会だけでなく海外の学会にも参加することができ、常に勉強を続けられる環境が整っています。

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キャリアアップを目指す方へのメッセージ

東病院の臨床研究コーディネーター室のCRCになると、早期開発相の試験やグローバル試験、新しい医療機器の試験など、さまざまな治験を担当する機会が得られます。CRCのさまざまな認定資格を取るための勉強ができる体制も整っています。一方で、患者さんにとっては、治験が最後の治療の選択肢になる場合もあり、患者さんご本人やご家族の精神面のケアを含めて、より深いかかわりが必要な現場です。緩和ケアや終末期のケアに関わりたい方も、ぜひ一緒に働いてほしいと思います。

当院には「院内ローテーション」という制度があり、臨床研究の支援部門でスタディマネージャーを経験してから臨床研究コーディネーター室に戻ることもできます。厚生労働省独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)へ出向する道もあります。多様なキャリア形成が可能な場ですので、他の職場で経験を積まれた方々にもトライしてもらいたいです。