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MRI検査
MRI検査とは
MRI(Magnetic Resonance Imaging)とは、磁気と電磁波を用いて水素原子の動きを利用し、体の断面を撮影する検査です。MRI装置に入り体に電磁波を当てると、体内の水素が反応して信号を出します。その信号を捕えてコンピュータ解析をして画像にし、コイルと呼ばれる受信機を検査部位に装着し検査を行います。様々な角度から撮影ができ、また同じ角度で色合いの異なる画像を撮影するため、検査時間は20分~30分、またはそれ以上かかる場合があります。-
脳のMR画像
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腹部のMR画像
国立がん研究センター東病院のMRI装置紹介
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Philips社 Ingenia 3.0T
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Philips社 Achieva dStream 3.0T
2台のPhilips社製、3テスラMRI装置で検査しています。
2019年2月にはAchievaを一新し、性能が向上しました。
装置の性能には多少の差はありますが、どちらも同様の検査を行っています。唯一の違いは、ガントリと呼ばれる体が入っていくトンネルの広さです。Achievaが直径60センチメートルに対してIngeniaは直径70センチメートルです。体格の大きい方は60センチメートルのガントリでは入らない場合がありますが、70センチメートルのIngeniaでは検査可能です。
また、閉所恐怖症の方はガントリの広いIngeniaでの検査が有効な場合があります。(閉所恐怖症の強さには個人差がありますので、必ず出来るという訳ではありません)
検査中にはBGMを流しています。CDを持参していただいても結構です。
MRI検査の流れ
- 受付
MRI検査受付 - 予約時間の15分前にはMRI検査受付に受診票を提出してください。
- 問診表を記入していただきます。
- 原則予約時間順に検査を行いますのでMRI検査受付近くの椅子でお待ちください。
- MRI検査スタッフが順番にお呼びします。
- 更衣室
- 検査室には貴重品や金属類を検査室に持ち込めません。
- 更衣室で外していただき、検査着に着替えます。
- 貴重品等はロッカーに入れて施錠をします。
- 金属探知機でのチェックと問診表の確認
- 検査前室で金属探知機による金属類の外し忘れのチェックと、受付で記入した問診表に間違いはないかの確認をします。
- 金属類の持ち込みは大変危険です。当院ではありませんが持ち込みによって死亡事故が起きたことがある程の、一歩間違えれば大変危険な装置です。ご協力をお願いします。
- 血管確保(造影剤を使用する場合)
- 造影剤を使用するために看護師が腕から血管確保を行います。
- 当院では造影検査では全例検査前に血管確保を行います。速やかに造影検査に移行して検査時間を延長しないようにする目的です。
- 腹部検査では経口用造影剤を飲む場合もあります。
- MRI検査
- 担当技師の案内でMRI検査室に移動します。
- 検査部位にコイルと呼ばれる受信機を付けてガントリに入り検査を始めます。
- 撮影終了
- 更衣室に移動します。
- 造影剤を使用した場合は3分程度の止血をしていただきます。
- 着替えを行い、退室して検査終了となります。
MRI 検査の注意事項
造影剤について
- 造影剤とは、画像をより詳しくはっきりと写るようにする薬剤です。MRI検査で使用する造影剤は血管用と経口用の2種類の造影剤があります。
- 血管用造影剤はガドリニウムを主成分とし、体重当たり0.1~0.2ml(5~10ml/50kg)を主に腕の静脈から注入します。CT検査で使う造影剤のように注入後に熱感を感じることはありません。
- 経口用造影剤はマンガンを主成分とした無色透明の造影剤です。腹部検査時に使用します。血管用造影剤と併用する場合もあります。
以下の方は原則、血管用造影剤を使用することができません。
- 一般状態の極度に悪い方、気管支喘息の方(アナフィラキシーショック、喘息発作を誘発することがあります)
- 重篤な腎障害のある方(主要排泄経路が腎臓であり,排泄遅延と腎機能を悪化させるおそれがあります)
ペースメーカーについて
近年、医療機器の進歩と共に3テスラMRI対応のペースメーカーが使用されていますが、どの病院でもMRI検査を受けることが出来るわけではありません。検査前にはペースメーカーのモードの変更や不測の事態に対応するための医療スタッフの連携が必要となります。当院ではその体制が完全には整っていないため、3テスラMRI対応のペースメーカーを装着されていても検査をすることができません。ご了承ください。よくある質問
Q1.検査部位ではないところの金属類または湿布、貼り薬は外さなくてもいいですか
- A1. ほぼ全身が装置の中に入るため外していただきます。
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- 金属類は吸着事故や異常画質になる恐れがあります。
- 湿布、貼り薬は火傷の原因となります。
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Q2.緊張するので検査中に飴やガムを食べてもいいですか
- A2. 非常に危険ですのでご遠慮ください。
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- 検査部位にもよりますが身体はコイルと呼ばれる受信機で固定され自由に身動きがとれないので、喉に詰まらせた場合に非常に危険です。
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Q3.検査前の食事や水分摂取はどうすればいいですか
- A3. 腹部の検査の場合は造影剤使用の有無にかかわらず、食事の制限があります。
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- 午前の検査は朝食を、午後の検査は昼食を摂らないようお願いします。
- 腹部以外の検査の場合は食事の制限はありません。水分摂取や普段飲んでいる薬の制限はありませんので、普段通りで問題ありません。
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Q4. 検査時間について教えてください
- A4. 検査の部位や内容によって変わります。
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- 主に手術前の詳細な画像を得る検査では30~40分かかります。
- 定期的に経過を見る検査では20分前後です。
- 実際の詳しい検査時間につきましては検査前にご説明します。
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