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マンモグラフィ(乳房X線)検査
マンモグラフィ検査とは
マンモグラフィ検査とは、乳房のX線撮影のことです。乳房撮影専用X線装置を用いて乳房を圧迫し、乳房内の組織の差を写し出す画像検査です。マンモグラフィでは、「しこり」や「石灰化」のように触れることの出来ない小さな病変を写し出すことが出来るため、早期乳がんや乳がん以外の病変を見つけ出すことに非常に有効です。
国立がん研究センター東病院では、マンモグラフィ撮影装置としてFUJIFILM社製 AMULET Innovalityを使用しています。
こちらの装置はフラットパネルディテクタ(FPD)という検出器が装備されているため、撮影後は時間がかからずに画像を確認することが出来ます。
乳房を三次元的に写し出すことができるトモシンセシス撮影も搭載されているためより詳しい検査が可能です。
マンモグラフィ検査では、専用の圧迫板で、乳房を薄く広げてしっかりと固定してから撮影します。薄く広げて圧迫することで、乳腺の重なりが少なくなり、病変が見つけやすくなります。また、薄くすることでX線の量も少なくすることが出来ます。
一回あたりの撮影で乳房が圧迫される時間は数秒程度ですが、乳腺が張った時期や、乳腺が硬くて進展しにくい乳房の場合は、痛みを伴うことがあります。
当院のマンモグラフィ検査はすべて女性の技師が担当します。
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斜め方向(内外斜位方向)
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上下方向(頭尾方向)
乳房トモシンセシス検査(Tomosynthesis)
通常のマンモグラフィ検査は乳房を二次元画像で表示しますが、乳房トモシンセシスは乳房を三次元的に画像化する新しい断層技術です。一画像ずつまたは連続的にシネモードで表示ができます。
従来のマンモグラフィ検査では、乳腺濃度の高い高濃度乳腺において組織が重なり腫瘤(しゅりゅう)が乳腺の中に隠れてしまい発見することが困難な場合もありましたが、トモシンセシス検査はX線管を50゜回転させている間に、2゜ずつ25回低線量で撮影を行うことで、隠れた腫瘤を明瞭に映し出すことが可能となりました。
当院では一回の撮影で2Dと3Dの同時撮影を行っています。
国立がん研究センター東病院の乳腺撮影装置紹介
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デジタル式乳房用X線診断装置
FUJIFILM AMULET Innovality
マンモグラフィ検査の流れ
- 受付
- 受診票に記載されている予約時間前に放射線受付にお越しください。
- 受付後、X線室3番4番の前でお待ちください。
- 担当技師(女性)が順番にお呼びします。
- 着替え
- 撮影するにあたり上半身の服は脱いで検査着に着替えて頂きます。
- 撮影
- 左右の乳房撮影を行います。
- 上下方向(頭尾方向)と斜め方向(内外斜位方向)の2方向、合計4枚撮影します。
- 女性技師が撮影装置に乳房を載せ、できる限り薄く均一に伸ばします。
- 圧迫板で乳房を圧迫し、その状態をやや強めに固定します。
- 必要に応じて追加撮影を行います。
- 撮影終了
- しっかりと撮影できていること確認してから、更衣室へご案内します
- 着替えが終えましたら、受診表をお返しますので検査室の前の椅子でお待ちください。
- 受診表を受け取りましたら、検査終了となります。
マンモグラフィ検査の注意事項
検査前の確認事項について
- 髪の毛が長い方は後ろで結んでください。
- ピアス・ネックレスなどのアクセサリー等及び眼鏡も可能な限り外していただきます。
- 防臭・制汗剤、パウダーなどは付けないでください(成分によっては画像に写し出され、異常診断となる場合があります)。
- 肩の上がらない方は、事前に担当技師へお申し出ください。
以下の方は、主治医または担当技師へお申し出ください
- 妊娠中・授乳中・断乳3ケ月以内の方
- 豊胸術をされている方
- ペースメーカー・ポートなどの人工物を胸部に挿入されている方
よくある質問
Q1.なぜ乳房を圧迫しなければいけないのですか
- A1. 乳房を圧迫しながら撮影することにより、乳腺との重なりを少なくし、病変(腫瘍)を見やすくするためです。
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- 乳房を固定することにより動きによるぶれがなくなります。
- 乳房を圧迫して薄くすることで、被ばく線量を減らすことができます。
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Q2.検査は痛いですか
- A2. 個人差はありますが、乳房を圧迫しているため多少の痛みは伴います。
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- 一回の撮影は数秒で終わりますので、ご協力ください。
- あまりにも痛みが強くて我慢できない場合はスタッフに遠慮なくお申し出ください。
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Q3.検査に伴う被ばくが心配です
- A3. 乳房の厚みや乳腺の量などによって線量は変わってきますが、将来、白血病や発がんなど身体に影響がでるような線量ではありませんのでご安心ください。
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- マンモグラフィ検査のX線の量は平均乳腺線量と呼ばれる、乳腺の線量で表します。
- 乳癌診療ガイドラインでは、厚さが42mm、脂肪と乳腺の割合が半分ずつの乳腺模型を撮影したときの平均乳腺量が3mGy以下になるように決められています。
- 当院のマンモグラフィ検査では、ほとんど2mGy以下で撮影しています。
- 年に1回、線量測定をおこない装置と線量の管理をしています。
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Q4.乳がんの時は、どのような症状が出現しますか
- A4. 一般的に注意すべき症状は、1:しこり、2:皮膚のひきつれ・くぼみ・乳頭の引き込み、3:発赤、4:乳頭からの分泌物などがあげられます。
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- 比較的早期の乳がんでは全く症状がない方もいます。
- 乳腺撮影と一緒に超音波の検査を推奨します。
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