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研究について
当科では、頭頸部がん患者の治療成績向上を目的として、臨床試験および患者検体を用いた基礎・トランスレーショナル研究に取り組んでいます。
臨床研究の一例として、JCOG(日本臨床腫瘍研究グループ)頭頸部がんグループで初めて実施された比較試験 JCOG1008「局所進行頭頸部扁平上皮がん術後再発高リスク患者に対する、3週毎シスプラチン併用 vs 毎週シスプラチン併用の術後補助化学放射線療法 第II/III相試験」を当科が立案・主導し、新たな治療選択肢の確立に貢献しました。
また、医師主導治験として以下の研究を実施しています:
- 根治切除不能な甲状腺未分化がんに対する、ニボルマブとレンバチニブの併用療法(第II相試験)
- アンドロゲン受容体陽性唾液腺がんに対する、アンドロゲン受容体阻害薬Darolutamide(ODM-201)の第II相試験
これらの試験は、新たな治療法の有効性と安全性を検討するものであり、良好な結果が得られた場合には、将来的な承認申請を目指しています(注意:承認可否は厚生労働省等の審査機関により判断されます)。
さらに、免疫関連研究部門や病理診断部門と連携し、患者さんの検体を用いた研究を通じて、再発予測や治療選択に資するバイオマーカーの探索にも取り組んでいます。