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手足症候群
手足症候群
手足症候群は抗がん剤によって手や足の皮膚・爪の細胞が障害されることでおこる副作用です。手足症候群を起こしやすい抗がん剤は、5-FU注やゼローダのようなフッ化ピリミジン系の薬や、スーテントやネクサバールのようなキナーゼ阻害薬、タキソテール注があります。
薬の種類によって、症状に違いがありますが、手足症候群に見られる症状として以下のような症状があげられます。
- 手や足がしびれる、痛むなどの感覚異常が出る
- 手や足の皮膚が赤くなる、むくむ、しみが出来る、皮膚が硬くなる(角質化)、水ぶくれが出来る
- 爪が変形する、色がつくことがある
ひどくなってしまうと、痛みで歩くことも出来ないことがありますので、治療中に上記の症状が出たときは、医師や看護師、薬剤師に相談してください。
医師の指示に従ってお薬の量を減らしたり、お薬を服用することをお休みしたりすれば、症状は改善します。
ネクサバールのようなキナーゼ阻害薬は、皮膚の硬く厚いところ(角質)に出来やすいことが分かってきているので、治療開始前に尿素配合の塗り薬で角質を柔らかくしてから、治療を開始します。
皮膚へ圧迫や摩擦・熱が加わっても悪影響をもたらすことが分かっているので、予防として以下の方法が効果的です。
- 厚手の綿の靴下をはきましょう
- 靴は柔らかい素材で足にあったゆとりのあるものを履くようにしましょう
- ジェル状の靴の中敷を使用して足を保護しましょう
- 手や足に負担のかかる運動は避けましょう。長時間の散歩も控えましょう
- 皿洗い、お風呂やシャワーで、手と足を熱いお湯にさらす時間は減らしましょう
- お風呂あがりに保湿剤を塗りましょう(靴下、手袋をするとより効果的です)。特に皮膚がかたくなっているところに塗りましょう
- 爪の手入れをしましょう
- 症状が出たときに、冷たい水で冷やすと楽になることがあります