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新年度のご挨拶

 

土井先生

国立がん研究センター 東病院長として1年を無事迎えることができました。ご支援、ご助力をいただいた関係者の方々、がん患者さん並びにご家族の方々に、まずは、職員一同御礼を申し上げます。

昨年度も、併設する先端医療開発センターと連携協力し、柏キャンパスとして「臨床研究中核病院」、「がんゲノム医療中核拠点病院」、「次世代医療機器連携拠点」、「橋渡し研究支援機関」として、世界に発信できるがん医療および研究を創出してまいりました。

「世界最高のがん医療の提供」「世界レベルの新しいがん医療の創出」を病院のビジョンとして、より質の高いがん医療を速やかに患者さんへ提供できるよう、本年度も努めてまいります。

令和6年度も、柏キャンパス東病院の強みである、SCRUM-Japanによる質の高い多層オミクスデータとプレシジョン医療の推進、NEXT医療機器開発センターの医療機器開発推進、敷地内ホテルとの連携(民間との連携)、また、従来からの早期臨床試験体制におけるアイソトープ医療の推進(医療用等ラジオアイソトープ製造・利用推進アクションプランとの連携)、さらに一歩先の医療に取り組み、ドラッグラグ、ロス対策のため新医療創出に取り組んでいます。

東病院は、柏の葉の地域性を生かし、東京大学・千葉大学、産業技術総合研究所、柏市との共創を強化する中で、東病院は、柏の葉ライフサイエンス協議会の代表機関として活動し、GTB (Greater Tokyo Biocommunity) の医療創出拠点としてもユニークな位置づけになりつつあります。なかでも先端医療開発センターと連携し、柏の葉再生医療プラットホーム、アステラスとのTME iLab (柏の葉)を含め異種分野の統合によるコンバージョンサイエンスの出口に直結する病院として国内外でも注目され始めています。

日本は、世界でも経験のない高齢化社会に移行する中で多様な医療ニーズへの対応が必要になっています。柏キャンパスの位置する東葛エリアでは、高齢化と若年層の増加が同時に進んでおり、地域医療モデルとしても注目されるなかで多様な医療現場のニーズに基づいた新たなヘルスケアサービスの創出が必要です。NCC-VIP(National Cancer Center Venture Incubation Program)に加え、サイエンスでがん医療の未来を創造する大学発医療系スタートアップ支援プログラムも開始し、米国テキサスメディカルセンターと連携のもとスタートアップ・バイオベンチャーの支援強化を開始したところです。

新しい年度では、副院長体制も新体制とし、さらにがん医療における多くの課題に取り組んでまいります。今後、新病院建設、将来の東病院の在り方の検討のため、将来構想担当の副院長を新たに設け、未来の病院体制を検討してまいります。

未来の医療を、多くの患者さんに届けるために、医師、看護師、薬剤師、ソーシャルワーカー、理学療法士、遺伝カウンセラーなど、各専門職に加え、多職種チームで支援するサポーティブケアセンターやLIFE支援センターと連携し、初診時から患者さん一人ひとりに最適な支援を提供しています。皆様の声を基に入院準備センターや看護師・薬剤師外来なども設置し、安心して最新の医療を受けられる体制も皆様の声を取り入れながら新しい体制で強化したいと考えます。

日本のがん医療は、限られた医療財源・人材の中で、取りこぼしのないベストな医療の提供と共有を目指さねばならない分岐点を迎えています。健康長寿から活動長寿が注目される中で、がん医療の多様な価値観まで含め個別化医療を創造することに取り組む所存です。

がん研究は、急速に進んでいます。医療システムの遅れによるドラッグラグやロスの問題も指摘される中で、診療の現場も大きく変わる時期になっています。しかし、患者さん中心の医療の原則のもと、世界の進歩をいち早く患者さんに届けるため、新しい体制になりましても職員一同最大限取り組んでまいります。

皆様の協力のもと、現在の東病院の活動や価値がここまで成熟してまいりました。東病院は、多くのがん医療にかかわる方々と協力・共感・共創し、今年度も一歩先の未来のがん医療を目指したいと思います。

引き続き、今年度も、ご支援をいただきますようお願いいたします。

国立がん研究センター東病院
病院長 土井 俊彦

更新日:2025年3月28日