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新年度のご挨拶

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当院は設立以来、「世界最高のがん医療・がん予防の提供」をビジョンに掲げ、わが国のがん医療・研究の基幹病院としての使命を果たしてまいりました。2025年度の実績においては、4,474件の手術や、1日平均1,421人(2月分集計時点)を超える外来患者さんを受け入れるなど、極めて高い稼働率と、低侵襲治療および先進医療の実装を両立しております。これらの安定した診療体制は、多くの患者さま、地域の先生方の支持によるものと深く感謝申し上げます。これからも、目の前の患者さん一人ひとりにより適した「ベストプラクティス」を確実にお届けすることが、私たちの最大の責務と考えています。

医療が爆発的な進化を遂げる中、世界の進歩をいち早く患者さんへ届けるべく、私たちは新たな体制で挑戦を続けています。柏の葉キャンパスでは、先端医療開発センター(EPOC)と橋渡し研究推進センター(CPOT)とも協奏し、革新的な医療開発を進めています。お互いの情報の壁を壊す融合研究を武器に、医療現場のニーズと最終製品像から逆算した無駄のない開発を推進しています。昨年からは、診断がそのまま治療につながる「セラノスティクス」の領域で、次世代創薬の鍵となる放射性医薬品(RI薬剤)の製造から早期臨床試験までを敷地内で完結できる体制を強化し、実用化を加速させています。さらに、CPOTの支援のもと、次世代抗体医薬の開発を進めるとともに、「柏の葉再生医療プラットフォーム」として、再生医療の開発から実用化までをシームレスに支援する体制の構築にも注力しています。

当院が位置する柏の葉エリアは、内閣府事業である「Greater Tokyo Biocommunity」の拠点として、グローバルな創薬エコシステムの中核を担っています。この場において、SCRUM-JAPANや外科領域開発・医工連携を主眼とするNEXTが行うプロジェクトによる「創薬エコシステム」を強力に推進し、多様なパートナーとの共創を通じて次世代の医療を連続して生み出してまいります。医療の進化に最速で対応し、皆様に「他のがん専門病院と異なる価値」を提供し続けるため、現在当院は既存施設の改修(リメイク)にとどまらない、機能をゼロベースで再設計する「将来設計リブート」への挑戦を今年はスタートさせます。

しかし、どれほど医療やテクノロジーが進化しても、私たちの原点は常に「患者さん中心の医療」にあります。全人的・包括的な視点で患者さんの抱える不安や痛みに深く寄り添い、常に患者さんの声に耳を傾けながら、知見に基づいたベストプラクティスを安心とともに提供し続ける姿勢を決して忘れません。敷地内のホテル(三井ガーデンホテル柏の葉パークサイド)を活用して遠方からの患者さんの日常を支えるとともに、オープンキャンパス等を通じた市民コミュニティとの対話や患者市民参画(PPI)を大切にし、社会のニーズに合った新しい医療を構築してまいります。柏キャンパスから未来の医療を創るこの大きな挑戦に向け、職員一同、心を一つに邁進してまいります。

今後とも、当院の活動へのご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2026年4月
国立がん研究センター東病院
病院長 土井 俊彦

更新日:2026年4月1日