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研究について

国立がん研究センターでは質の高いがん治療を個々の患者さんに提供すると同時に、先進的な治療法を積極的に開発・応用し、将来に向けた治療体系を確立させる責務もあります。そのため東病院胃外科は患者さんにとってより良い治療法を確立するためのいくつかの多施設共同研究(国内外のいくつもの施設が共同で行う臨床研究)に参加したり、あるいは中心施設として主導しています。代表的なものとしてはJCOG(日本臨床腫瘍研究グループ)胃がんグループ(外部サイトにリンクします)が行う臨床研究があります。またJCOGで行われる臨床研究以外にも、患者さんに有益と思われる安全な手術手技や治療法を開発することを目的とした臨床研究や治験にも参加しています。現在、当科で参加している臨床研究は以下の通りです。

当科で主導している臨床研究

  1. 大弯に浸潤する胃上部進行胃がんに対する腹腔鏡下(ロボット支援下)脾温存脾門郭清の安全性に関する第II相試験(JCOG1809)

当科で参加している臨床研究

  1. 局所進行胃がんに対する術前術後化学療法の術後補助化学療法に対する優越性に関するランダム化比較第III相試験(JCOG1509)
  2. 進行胃がん根治術における大網切除に対する大網温存の非劣性を検証するランダム化比較第III相試験(JCOG1711) 
  3. cT1-4aNo-3胃癌におけるロボット支援下胃切除術の腹腔鏡下胃切除術に対する優越性を検証するランダム化比較第III相試験(JCOG1907)
  4. 胃癌患者を対象としたLenvatinibとPembrolizumab併用術前術後化学療法の第II相臨床試験
  5. 大型3型・4型胃がんに対する術前化学療法としての5-FU+レボホリナート+オキサリプラチン+ドセタキセル(FLOT)療法とドセタキセル+オキサリプラチン+S-1(DOS)療法の有効性を探索するランダム化第II相試験(JCOG2204)
  6. 「HER2陽性の胃腺癌又は胃食道接合部腺癌患者を対象としたTrastuzumab Deruxtecan術前化学療法又はTrastuzumab Deruxtecan、CapecitabineとDurvalumab(MEDI4736)併用術前術後化学療法の第II相臨床試験」に付随するTR研究
  7. 「胃癌患者を対象としたLenvatinibとPembrolizumab又はLenvatinib、PembrolizumabとFLOT併用術前術後化学療法の第II相臨床試験」における患者免疫状態の解析
  8. 人工知能を用いた内視鏡手術支援システムの開発
  9. 胃がん周術期管理支援アプリのユーザビリティに関する前向き観察研究
  10. がん研究と新規診断法および治療法の開発に向けたマルチオミックスデータに関する国際多施設共同前向き観察研究(TITANIA Study)
  11. 胃癌・胃GIST患者の血液循環腫瘍DNAのゲノム・エピゲノム統合解析 (COSMOS-GC)
  12. 胃腺癌、食道腺癌の診断支援AIシステム開発に関する多施設共同観察研究(AIM Study)
  13. ロボット支援下胃切除国際登録に関する研究(RAMIG)
  14. ロボット支援下食道切除国際登録に関する研究(RAMIE)
  15. 多関節腹腔鏡手術器械の学習曲線に関する研究

これらの研究は全て倫理審査委員会の承認を得ています。また患者さんへの十分な説明のもとにご理解・ご協力をお願いしながら進めています。

更新日:2024年5月7日