コンテンツにジャンプ

トップページ > 診療科・共通部門 > 外科系 > 食道外科 > 3.East Surgical Support Team (ESST)

3.East Surgical Support Team (ESST)

目次

3-1.East Surgical Support Team (ESST)とは︖

食道がん⼿術は⼤きな⼿術なので、⼿術前の⼗分な準備と⼿術後の様々なサポートが不可⽋です。そのための東病院 食道外科の特⾊として、術前準備から退院後の社会復帰までを⽀援する多職種医療チーム体制が挙げられます。

⼿術を受ける患者さんは、外科医、看護師、薬剤師、管理栄養⼠、理学療法⼠、⾔語聴覚⼠、精神腫瘍科、医療相談(ソーシャルワーカー)で構成される医療チームによって、術前術後にそれぞれの専⾨的な治療ケアを受けながら、退院後の社会復帰を⽬指します。食道外科医師以外の様々な専⾨をもった医療従事者が、連携が取れる体制を整えて、⼿術を受ける患者さんの⽀援を⾏います。

【図3-1】

周術期患者管理チーム

3-2.食道がん診療のチームメンバー

【図3-2】

 周術期患者管理チームのイメージ

3-3.入院準備センター(⼿術のための準備)

⼿術を控えた患者さんは、病院3階入院準備センターで看護師から、実際の写真やDVDを⾒ながら、⼿術の必要事項の説明を詳しく受けます。また、⻭科医からは⼝腔内を清潔に保つための⻭磨きの指導を⾏います。

がんによって食事をとるのが困難な患者さんに対しては、管理栄養⼠による指導を⾏っています。体⼒⾯に懸念のある患者さんには、術前の外来の段階から、理学療法⼠の評価の

もとでリハビリテーションを開始していきます。

入院準備センターの説明内容 (例)

  1. 術式と⼿術による体の変化
  2. クリニカルパスを⽤いた術後経過
  3. 臓器リハビリテーション(特に呼吸リハビリテーション)
  4. 禁酒と禁煙の必要性
  5. がん患者さんの⼼のケア

3-4.クリニカルパス(治療計画書)

患者さんの治療への主体的な取り組みは、⼿術を成功させるために⾮常に⼤切です。そのため東病院 食道外科では患者さんにも術後回復計画がわかりやすいように、⼿術のための入院中はクリニカルパスを⽤いています。さらに、術後は運動の達成度を階段状に評価するリハビリテーションパス(後述)を⽤いて、術後1⽇⽬から段階的な体⼒の回復を図っています。

また、必要に応じて理学療法⼠による体⼒向上のための訓練指導、⾔語聴覚⼠による嚥下(えんげ)機能改善のための訓練指導を⾏っています。退院直前には、医師より退院後の⽣活の指導、管理栄養⼠より食事の指導を⾏っています。

これまでの多くの患者さんがたどった順調な回復の経過がわかることで、安⼼して術後を過ごしていただくことができます。

3-5.術後リハビリテーションパス (階段パス)

⼿術翌⽇、術後1⽇⽬から無理のない範囲でパスに従って体を動かしていくことで、計画的・段階的に体⼒の向上を図るプログラムを準備して、術後の体⼒⾯での懸念が最⼩限となるように取り組んでいます。患者さんは体調の改善を、体感するとともに、視覚的にも改善がわかるよう⼯夫しています。

3-6.退院後早期のフォローアップ

退院後も多職種による医療チームの⽀援により社会復帰を⽬指します。

  • 退院後テレフォンフォローアップでは、退院後数⽇で病棟看護師から電話連絡を⾏って、退院後の⽇常⽣活での注意事項を再確認させていただいております。
  • 退院2週間から3週間後の術後初回食道外科外来に合わせてリハビリテーションの進⾏具合による全⾝状態の評価と、管理栄養⼠による食事内容の指導を継続して⾏っていきます。

3-7.食道がん患者教室

食道がん⼿術後の⽣活の悩みは退院した後にこそ直⾯します。食道がん患者教室はそのような退院後の⽣活に関する悩みを共有して相談する場として、東病院で定期開催しています。

医師、看護師、管理栄養⼠、リハビリテーション部⾨から理学療法⼠⾔語聴覚⼠、医療相談からソーシャルワーカー(MSW)がそれぞれの分野についての説明を⾏い、適宜質疑応答を⾏う形式で⾏われます。専⾨職への質問ができるだけでなく、患者さんおよびそのご家族同⼠が悩みを相談することもできる機会になりますので、術前術後を問わずご参加いただけます。現在およそ2か⽉に1回のペース(⽊曜⽇の開催)で⾏っています。

開催⽇程は食道外科外来1階2番窓⼝または、食道がん患者教室のページをご覧ください。

患者教室の主な説明内容 (例)

  1. 外科医︓術後の体の変化と運動の必要性
  2. 看護師︓日常生活
  3. 管理栄養⼠︓食事内容
  4. 理学療法⼠︓運動リハビリテーション
  5. ⾔語聴覚⼠︓嚥下機能を含めた食事の摂取⽅法

更新日:2023年5月9日