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理念と基本方針

国立がん研究センター中央病院の理念と基本方針

理念

目指すVision

  • 日本のがん医療の旗艦病院として、一人一人の患者さんに最適な世界最高レベルの
    医療を提供する。

基本方針

  1. がん専門病院として安全で高度な医療を提供する。
  2. 社会と協働して全人的な医療を提供する。
  3. 病院と研究部門が一体となって、患者さんとともにがんの新しい診断・治療法を開発する。
  4. 国内外を牽引する専門性の高い人材を育成する。
  5. がんに関する正確で最新の医療情報を提供する。
  6. 全国のがん医療ネットワークのハブ機能を果たす。
  7. 職員が健康で誇りと働きがいを持つ職場作りを実践する。

患者さんの権利とお願い

患者さんの権利

当院が医療を提供するにあたっては、以下のことを患者さんの権利として尊重します。

  1. 個人の人格を尊重される権利
  2. 安全で質の高い医療を受ける権利
  3. 病気、年齢、障害、個人の思想信条などによって差別されない権利
  4. 納得のいく説明と情報提供を受け、自らの意志で検査・治療法などを選択または
    拒否する権利
  5. セカンド・オピニオンを受ける権利
  6. 自らの診療録の開示を求める権利
  7. プライバシーが尊重され、個人情報が保護される権利
  8. 通常の社会生活や私生活を営む権利

当院からの患者さんへのお願い(患者さんの責務)

1.患者さんに適切な医療を提供するために、次のことをご協力ください。

  • ご自身の健康状態に関する正確な情報を医療者にお伝えください。
  • 検査や治療など医療行為については、職員の説明を十分に理解して納得してお受けください。その際には、職員の医療上の指示をお守りください。
  • 病院の快適な医療環境の維持にご協力いただくとともに、病院職員の指示をお守りください。特に以下の事項は固くお断りします。お守りいただけない場合には、診療を継続いただけないことがあります。
    • 他の患者さんや職員への暴力や暴言
    • 病院内及び敷地内での喫煙、飲酒及び火器の使用
    • 受けた医療に対する医療費の支払い拒否
    • 病院内での無断の写真及び動画の撮影ならびにSNS等への無断使用
    • 指定された場所以外での携帯電話の通話

2.当院は臨床研究中核病院・特定機能病院です。がんの予防・診断・治療の新たなる開発を実現するために研究にご協力ください。

こどもの権利

本院がこどもさんに医療を提供するにあたっては、以下のことをこどもの権利として尊重します。

  1. こどもたちは1人の人間として尊重され、本人にとって最善の治療を受けることができます。
  2. こどもたちは自分の病気の状態や自分の受ける治療について、発達段階に応じて十分な説明を受けることができます。
  3. こどもたちは自分の受ける治療を決定する話し合いに参加し、意見を表明することができます。
  4. こどもたちが自分の受ける治療についての話し合いに参加し、意見を表明することが難しい場合には、ご家族や親権者に代わりに決定してもらうことができます。
  5. こどもたちは疑問がある時には、医療スタッフに質問し、回答してもらうことができます。
  6. こどもたちは治療における苦痛を伝え、その苦痛を和らげてもらうことができます。
  7. こどもたちのプライバシーは守られます。
  8. こどもたちは発達段階に応じた教育を受けることができます。
  9. こどもたちは遊びやレクリエーション、文化活動に参加することができます。

中央病院の地域連携ポリシー

多くの国民に開かれたがん医療の日本を代表とする病院として、地域連携を強化します

  • 当院は、急性期がん診療を提供するとともに、新規がん治療の開発(治験)を行っています。
  • 急性期がん診療を必要とする患者さんが一人でも多く当院を利用できるように、お住まいの地域の医療機関と連携します。 

患者さんが安心して治療・療養できるように複数主治医制を推進します

  • 「複数主治医制」とは、患者さんを当院内外の複数の医師が担当して診療する事です。「国立がん研究センター中央病院の医師」「かかりつけ医」「自宅近くの病院の医師」「在宅医」「緩和病院の医師」などを指し、患者さんの治療・療養に必要な連携をしていきます。
  • がん治療後の状態の安定している患者さんは、日常的な健康管理(予防・治療)や経過観察を行う「かかりつけ医」や「自宅近くの病院」で治療を継続して頂きます。 

院内外の様々な専門職が連携して(チーム医療)、主体的に患者さんを支援します

  • 医師のみではなく、院内外の専門職種(保険薬局薬剤師、訪問看護師、ケアマネージャー、医療介護スタッフ等)と連携して、急性期以降も継続的に支援を推進し、患者さんと地域から信頼される病院を目指します。 

急性期のがん治療を要する患者さんを迅速に受け入れられる病床管理・運営を行います

  • 患者さん、複数主治医(かかりつけ医)の要請に応じて、急性期のがん治療を速やかに提供できるよう、適切な病床管理・運営を行います。

 地域で安心な療養生活を送ることができるための、切れ目のない地域連携を行います

  • 急性期治療後のがんの療養は、回復期、慢性期、療養期、終末期と多様です。どの状況においても患者さんが安心して療養できるように、医師、看護師、医療ソーシャルワーカーが、地域の医療機関と連携を図り、入院・在宅を含めた切れ目ない支援体制を提供します。 

より多くの患者さんの円滑な通院を支えるため、外来診療の地域連携を推進します

  • がんの診断、治療、治療後の経過観察の大部分が通院でも行えるようになりました。診断、治療を必要とする患者さんが、より多く、より円滑に当院に通院できるよう、地域の医療機関とも連携した最適な外来診療を行います。 

職業倫理指針

  1. 職員は自らの責任と義務を自覚し、品位を保ち、人格の向上に努める
  2. 職員は最善・最良の医療が提供できるよう自己研鑽し、医療水準の向上に努める
  3. 職員は院内外の各職種の専門性を尊重し、チーム医療に参画し適切な医療連携に努める
  4. 職員は個人情報を保護し、守秘義務を遵守する
  5. 職員は医療の公共性を自覚し、医療を通して社会に貢献する

臨床倫理指針

  1. 患者さんの権利を尊重し、公正かつ公平な医療を提供する
  2. 患者さんの人格・信仰・意思を尊重し、説明と同意による患者さんの自己決定を大切にする
  3. 患者さんのプライバシーを尊重し、守秘義務を遵守し、個人情報を保護する
  4. 患者さんの倫理的課題には各種委員会における審議結果に基づいた医療を提供する

病院長選考規程等