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TQMセンター

TQMセンターとは

TQM(Total Quality Management)とは、組織全体として統一した品質管理目標への取り組みを経営戦略へ適用したものです。日本語では総合的品質管理(そうごうてきひんしつかんり)と呼ばれますが、一般的にTQMを用いることが多いです。

国立がん研究センター中央病院において部門や委員会をまたぐ課題に対して組織全体(Total)で、医療の質(Quality)改善に関する取り組みを継続的に向上させていく(Management)活動を行っています。

当院におけるTQM活動のあゆみ

国立がん研究センター中央病院ではTQMセンターの前身としてTQM部が2020年10月に発足し、試験的にTQM活動が開始されました。当院ではかねてからQC活動として年一回、それぞれの活動をポスター掲示し、職員の投票により優秀な活動を表彰してきました。一方でQC活動内容がその後、継続的に実施されているかは定かではないという問題がありました。持続的に検討、活動をする部門を設置することを目的にTQM部としての活動が開始されました。

TQM部は、医療の質の向上を目的に患者満足度と職員満足度を高めることを活動の課題としました。過去に実施されたQC活動案件を振返る作業を実施し、現在の施設(各部署)における問題点の洗出しや整理と分析(意識改革)を行いました。その活動内容が認められ、2021年6月1日付で、中央病院の組織体制にTQMセンターが設置されました。

TQMセンターは病院長直轄の部署としてTQMセンター長を配置し、さまざまな部署と協力のもと病院組織全体にて取り組む体制となっています。現在では患者サービス向上委員会、外来委員会を含め各種委員会と連携し、患者さん・職員に魅力ある病院作りに貢献しています。

これまでの取り組み

  • 患者動線の確認と患者待ち時間の分析、新型コロナ感染症対応から関連部署との調整(早期採血枠の拡大、解錠時刻の繰り下げと早朝採血受付時間の拡大、通院治療センター床の増床、共用診の利用、外来ボランティアの活用など)を行い、待ち時間の減少や待合の密を避けることを目的に活動をしました。
  • 新型コロナウィルス感染症対策のため患者や職員の動線上に手指消毒スタンドを設置し、アルコール使用量の管理を行いました。(図1)
  • 検査説明用動画・フロアマップの作成やデジタルサイネージ運用の検討を行い、患者目線に寄り添った広報支援を継続的に行いました。(図2)
  • 忙しく昼休みに外食ができない職員のためキッチンカーを導入することにより、職員満足度向上に貢献しました。(図3)
  • 手指消毒スタンド

    (図1)手指消毒スタンド

  • フロアマップ

    (図2)フロアマップ

  • キッチンカー

    (図3)キッチンカー

  • 新型コロナウィルス感染症蔓延に対応するため外部業者の手術室入室(調達・総務・広報・教育連携)を管理することを目的とし、円滑な管理システム(ペーパーレス化・訪問管理状況の確認・ 業者連絡先管理)が構築されました。(図4)
  • QC活動の啓発と院内への広報:TQMに関わるQC活動について活動を実施している部門へのモチベーション向上と院内職員への周知を行う活動を行っています。(図5)
  • 中央病院における QI (Quality Indicator)を活用した病院の総合的な品質の管理 および運営の推進を図っています。
  • MONITARO

    (図4)MONITAROのポスター

  • QC活動

    (図5)QC活動のポスター

2022年度中央病院QC活動

最優秀賞

・栄養管理室  (SDGs(食材料の・購入努力で・元気のでる・食事提供を))

また食品値上がり? 負けるな栄養管理室!

優秀賞

・臨床検査科(採血成功率向上作戦部隊)

ミッション:インポッシブル ~ブラッド・サンプリング 採血成功率を上げろ~

特別賞

・看護部 (ちーむどんどん GARDENER(Gairai Activities for patients to Refresh, Dream, and Encourage by NCC volunteers))

愛のある待合いを!庭園を!肥料は想像力だ

 

・呼吸器外科・看護部(Team★呼外)

肺がんの手術を受ける患者さんへ~実際の入院生活をお伝えします~

 

今後の取り組み

  • TQMセンター運営会議規程に則り以下の活動を実施します。
    1)QI指標の管理及び運営の推進
    2)医療の質、患者満足度、職員満足度の向上に資する業務
  • すべての職員がその職能や立場を超えそれぞれの役割と智恵と工夫を発揮し、患者本位の質と質の効率をめざすさまざまな改善の取組みを行います。
  • 新しい手法の開発や導入・普及を支援するさまざまな活動を行います。
  • 医療の質を向上させるため、トップマネジメントのリーダーシップのもとで、めざす質と戦略を明確にし、組織をあげて「患者本位の医療の質」と「質の効率」を確保し改善するシステムを構築していきます。
  • 病院改善のアイデアを職員から広く公平に募り、職員が自主的に活動を行っています。