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緩和・支持療法IVR
当センターで行っている主な症状緩和・支持療法のIVR
がんによる様々な症状に対して、IVRが有効な場合があります。がんや体の状態を総合的に判断して、治療法を選択します。下記は、当センターで行っている主な症状緩和・支持療法のIVRです。
注:以下のリンクはすべて外部サイトにリンクします。
点滴が難しい
中心静脈カテーテル、中心静脈ポート
胸水、腹水
経皮的ドレナージ、腹腔—静脈シャント(デンバーシャント,下図参照)
膿瘍
経皮的膿瘍ドレナージ
閉塞性黄疸
胆管ドレナージ、胆管ステント
腫瘍による疼痛
- 骨セメント (日本IVR学会 パンフレットのご案内 「椎体形成術」(PDF:151KB))
- 有痛性骨転移に対する血管塞栓術
- 内臓神経ブロック
有効性:膵癌などによる疼痛に対して70~90%の有効性があるとされ、薬物療法単独と比較して痛みを軽減しオピオイドの使用量を減少させる効果が報告されています。
合併症:低血圧、下痢、一過性疼痛など
Nagels W, Pease N, Bekkering G, Cools F, Dobbels P. Celiac plexus neurolysis for abdominal cancer pain: a systematic review. Pain Med. 2013 Aug;14(8):1140-63.
- 症状緩和を目的とした下記疾患に対する経皮的ラジオ波凝固療法(標準治療不適・不応の悪性骨腫瘍、類骨骨腫、骨盤内悪性腫瘍、四肢・胸腔内及び腹腔内に生じた軟部腫瘍)
顔や下肢のむくみ
大静脈ステント
制御不能な出血
血管塞栓術
吐気、嘔吐、腹部膨満
消化管減圧術、経食道胃管挿入術(PTEG)
水腎症
腎瘻造設術
心嚢液貯留
ドレナージ
以下の腫瘍に対する経皮的ラジオ波凝固療法(症状緩和目的を含む)
標準治療に不適・不応の悪性骨腫瘍、類骨骨腫、骨盤内悪性腫瘍、四肢・胸腔内及び腹腔内に生じた軟部腫瘍
腹腔—静脈シャント(デンバーシャント)
腹水がたまっているお腹のスペース(腹腔、ふくくう)と鎖骨の下にある太い静脈(鎖骨下静脈、さこつかじょうみゃく)を、一方向にしか流れないチューブでつなぎ、腹水を静脈側に緩徐に流します(黄色矢印:腹水の流れ)。
がんによる腹水が、デンバーシャント施行後に著明に減少しています。
全身麻酔は不要で、超音波とレントゲン画像を用いて手技を行います。治療に要する時間はだいたい40分ぐらいです。