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CT検査
CT検査とは
CTとは、Computed Tomography(コンピューター断層撮影)の略です。X線を発する管球とX線検出器がドーナツ状の架台内を回転しながら、X線を通過させて得られた情報をコンピューターで解析することにより、人体の断層像を再構成する装置です。この装置の寝台に寝た状態でCT検査を行います。当院では画像データからカラー3次元画像、血管像、ヨードマップ画像(下図)を作成し、診断に有用な画像を提供しています。また、画像再構成方法には逐次近似再構成やAI技術を利用した再構成法を採用することで、被験者の被ばく線量低減が可能となり、特に幼児や経過観察にて複数回CT撮影を行う方への配慮を行っております。
当院のCT撮影装置
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Aquilion ONE PRISM
0.5×320列エリアディテクターCT)1台
(キヤノンメディカルシステムズ株式会社) -
Aquilion Precision
0.25×160列高精細マルチスライスCT:2台
(キヤノンメディカルシステムズ株式会社) -
Aquilion PRIME
0.5×80列マルチスライスCT:3台
(キヤノンメディカルシステムズ株式会社)
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胸部CT(矢印:肺がん)
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腹部造影CT(矢印:肝細胞がん)
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頭部(脳腫瘍)の3次元画像
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胸部CT(血管画像)
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腹部造影CT(血管画像)
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ヨードマップ画像(矢印:肝梗塞)
CT検査の注意事項
- 下記に該当する方は、事前に担当医師、または検査室に必ずお申し出ください。検査を行えない場合があります。
- 心臓ペースメーカを使用している方 「手帳」の持参をお願いしています。
- ICD・CRTD(植込み型除細動器)を使用している方 「手帳」の持参をお願いしています。
- ICM(植込み型心電図記録計)を使用している方 「手帳」の持参をお願いしています。
- 神経刺激装置
- 妊婦または妊娠の可能性のある方
- 閉所恐怖症の方
- 以前に造影剤を用いた検査で副作用(気分不快、蕁麻疹など)を経験した方
- 喘息の方
- アレルギー体質の方
- 糖尿病治療のための飲み薬を服用している方
- 授乳中の方
- 造影CT検査を受けられる方は、検査予約時刻の2時間前から食事(固形物)をとらないでください。
(水分は可。主治医より別途に絶食の指示があれば、指示に従ってください。) - 水分(お茶、ジュースなど)の制限はありません。検査当日は水分を多めにとるようにしてください。
- 検査当日、採血がある場合はCT検査前にお済ませください。
- CT検査には「同意書」が必要となります。診察時及び予約時に担当医師より渡されます。ご本人のご署名及び、副作用発生等の緊急時用に緊急連絡先の記載をお願いします。
CT検査室からのお願い
当センターのCT検査は予約制ですが、緊急検査の有無、混雑状況、患者様毎の検査状況により、予約時間通りに検査ができない場合があります。予約時間を守るように努めておりますが、開始時間が遅れる場合もありますので、ご了承ください
造影剤について
造影剤は腕の静脈から注入します。造影剤注入時に全身が熱く感じますが、一時的なものですので心配ありません。まれに生じることがある副作用には、吐き気、かゆみ、くしゃみ、発疹といった軽度のものから、きわめて稀に起こる血圧低下や呼吸低下などショック症状に至るものまで様々です。あらかじめアレルギー反応を予測するのは不可能ですが、上記のような症状が生じたときは、すぐに担当の放射線診断科医師が処置を行えるように待機しております
検査中は装置付属のマイクやカメラを通して、検査室内の音声や様子をスタッフが操作室にて確認しております。もし変わったことがあれば、声を出したり、手を振ってお知らせください。
また、検査終了後、時間が経ってから(数時間から数日中)副作用の症状が出る場合もあります。
その場合には当院(電話番号:03-3542-2511) 担当医にご連絡ください。
造影剤使用後は、入浴や食事等、日常生活に特に制限はありません。その他の検査などによる制限に従ってください。
その他、ご不明な点がございましたら、スタッフにご相談ください
CT検査の流れ
受付
4階放射線診断・IVRセンター受付にお越しいただき、一階受付で発行された計算カードをお出しください。
受付で確認後、CT室待合にご案内いたします。当日、採血がある場合はCT検査前にお済ませください。
なお、検査の都合で、開始時間が若干遅れる場合がありますのでご了承ください。
4階フロアマップ
更衣
更衣室
検査の順番がきましたら、更衣室にて着衣の金属製のもの(金属製のボタン、ファスナーや金属フックのついている衣服や下着など)を外して頂きます。金属のついていない服であればそのまま検査を行うことができます。ベルトやファスナーを検査台でずらしていただく場合があります。
造影の場合のルート確保
更衣室でのルート確保
造影剤を使用した検査(造影CT検査)を行う場合には、検査前に検査担当看護師が腕の静脈に針を刺して造影用の注入路を確保し、その上で順番を待っていただきます。また、検査の部位によっては、検査のための水を飲んでいただくことがあります。
CT撮影
CT検査室内
CT室入室後は、専用のベッドに寝ていただきます。専用ベッドがドーナツ状のCT装置の中に移動し検査を開始します。検査中はベッドが少しずつCT装置内を移動します。
また、検査中は担当技師も検査室から操作室に移動していますが、マイクが装置についていますので、必要な時には声をかけていただければ、直ちに対応致します。
造影CT検査
造影を行う場合には、予め確保された注入経路と造影剤の注入器を接続し、造影剤を注入しながら検査を行います。この際、体が温かい感じがしますが、これは造影剤による正常な反応であり、心配はありません。検査時間は、造影剤を使わない単純CT検査で5分間、造影剤を使う造影CT検査で10分程度です。
検査終了 止血
検査終了後は、造影CT検査の場合には更衣室に戻り、注射部位の止血を行います。単純CT検査の場合にはそのまま検査室を退出します。
Q&A よくあるご質問
Q1. 検査にあたって、食事制限はありますか?
A1.検査予約時刻の2時間前から食事(固形物)をとらないでください。(主治医より別途に絶食の指示があれば、指示に従ってください。)水分(お茶、ジュースなど)の制限はありません。検査当日は水分を多めにとるようにしてください。
あわせてCT検査の注意事項もご覧ください。
Q2. 検査時間はどのくらいかかりますか?
A2. 造影剤を使用しない場合は約5分、造影剤を使用する場合は 約10分程度かかります。
Q3. 検査時に体重を聞かれるのはなぜですか?
A3. 当院では、造影剤量を体重に応じて投与しています。 検査内容によっても変わりますが、体重と腎機能のバランスを考えて造影剤量を決定します。
Q4. 血液検査の結果を待って検査を行う場合がありますが、それはなぜですか?
A4.血液検査の項目のうち腎機能の数値を参照・確認しているためです。 静脈を通して体内に注入された造影剤は尿中に排泄されます。 そのため腎機能の数値次第では、造影剤の使用を見合わせる場合や、 減量、慎重投与する必要があるからです。
また、血液検査は、採血した検体が検査部に回ってから50分から1時間程度で結果が出ます(採血室の込み具合にもよります)ので、血液検査と同日に造影CT検査を受けられる場合には予約時間に十分余裕をもって来院していただくようお願いします。
Q5. 検査時に糖尿病の薬を服用しているかどうか聞かれるのはなぜですか?
A5.糖尿病の薬のうちの一部に、造影剤と相性が良くないもの(例、メトグルコ 、グリコランなど)があるためです。それらの薬を服用していると、乳酸アシドーシスをきたす可能性があります。そのため、糖尿病の薬を服用中の方が造影検査を受けられる場合には検査前にスタッフによる確認をさせていただいております。
Q6. 検査時にペースメーカの有無について聞かれるのはなぜですか?
A6.ペースメーカのうちの一部に、X線が照射されると誤作動を起こすものがあります。機種確認の為、ペースメーカ手帳が必須となり、「手帳」の持参をお願いしています。持参のない場合、検査にて必要な撮影範囲を撮影出来ない、もしくは検査を中止する場合があります。
Q7. CT検査を何回も受けて被ばくは大丈夫ですか?
A7. CT検査による被ばくは、胸部X線撮影など一般撮影に比べて多くなります。当院のCT検査におけるX線量は、診断が担保可能な必要最低限の被ばくになるように、X線の出力調整を行っています。また、CT検査を行う度に患者様ごとに被ばく線量の記録と管理を行っております。
大腸CT検査について
大腸3DCT検査とは
大腸3DCT検査は、大腸CT検査やCTコロノグラフィとも呼ばれています。この検査は、肛門から直腸カテーテルを挿入し、炭酸ガスで大腸を膨らませた状態でCT撮影をおこなう検査です。
得られたCT画像を専用のコンピュータで画像処理をおこなうことで、大腸の病気を見つけます。
当センターでおこなっている大腸CT検査の対象を以下に示します。
- 大腸がん検診
- 大腸がんが強く疑われる方
当センターでは、平成17年より大腸CT検査を開始しています。
大腸CT検査の前処置について
- 大腸がんが強く疑われる方
当センターでは、大腸内視鏡検査後に大腸CT検査を施行しています。そのため、前処置については、大腸内視鏡検査に準じています。前処置が1回で済むのがメリットですが、1日がかりの検査となります。
- 大腸がん検診
当センターでは、大腸CT検査に適した検査食とコップ1杯(約200 ml)の下剤を使用した前処置をおこないます。大腸内視鏡検査と比べると、少量の下剤で検査が施行できることが大きな利点です。
被ばく低減への取り組み
毎月、被ばくに関するワーキングを開催し、検査によって受ける被ばく線量の確認や、撮影プランの見直しなど、被ばくの最適化に取り組み、検査を行っています。