トップページ > ご来院の方へ > 外来・受診 > 検査のご案内 > X線検査 > IVR検査
IVR検査
IVR検査とは
IVRはインターベンショナル・ラジオロジー(Interventional Radiology)の略で ”画像下治療” とも呼ばれています。
IVRの治療法は、がんに伴う症状を取り除くなどがんの治療に広く用いられています。
エックス線透視や超音波、CTを見ながら体内に細い管(カテーテルや針)を用いて病巣もしくは病巣の近傍から腫瘍を治療していく方法です。これにより手術と比較した際に、身体の負担や副作用が少なく入院期間が短くなる場合もあります。
使用装置
- Angio-CTシステム(16列マルチスライスCT):2台
- Angio-CTシステム(320列マルチスライスCT):2台
- 内視鏡システム:3台
- 超音波装置:3台
Angio-CTシステム
治療を行うベッドで、エックス線透視、血管撮影、CT撮影を行うことが可能なため、腫瘍の位置や治療範囲の確認を行うことができます。
当院では、FPDを搭載した透視装置とマルチスライスCT(320列または16列)を組み合わせたAngio-CTシステムを導入しています。
-
Angio-CT(16列CT)
(キヤノンメディカルシステムズ) -
Angio-CT(320列CT)
(キヤノンメディカルシステムズ)
内視鏡システム
肝胆膵内科領域の内視鏡治療(注)や、経皮的治療と内視鏡治療を組み合わせた治療なども行っています。
-
Angio-CT(320列)、内視鏡装置併設室
(キヤノンメディカルシステムズ、オリンパス)
超音波装置
-
超音波装置
(キヤノンメディカルシステムズ)
がんの治療(ラジオ波焼灼療法:RFA)
針先からラジオ波と呼ばれる電磁波を発生することにより熱を発生させ、腫瘍を壊死させる治療です。
- 肝がんの焼灼療法
- 焼灼療法の針
がんの治療(カテーテル治療)
腫瘍が成長するためには、血液から酸素栄養をもらう必要があります。腫瘍に血液を送っている血管から治療をするのがカテーテル治療です。カテーテルは血管に挿入する細いチューブで、腫瘍近くの血管まで挿入することができます。また、腫瘍を栄養している血管に対して直接的に抗がん剤を流すこともあります。
腫瘍を栄養している血管を詰めることで血流を止めることが可能です。体を切らずに、表面に近い血管からカテーテルを挿入するだけで治療を行えるため、体への負担も少ない治療です。
- 血管撮影で血管を確認
- 肝動脈造影CTで腫瘍位置と栄養血管を確認(矢印:肝がん)
- 肝臓動脈と肝腫瘍の3次元画像
カテーテル
ゼラチンスポンジ
(栄養血管を詰める塞栓物質)
がんの治療(凍結療法)
凍らせることで細胞構造を破壊し、腫瘍を壊死させる治療法です。特殊な針に高圧のガスを通すと針の先端が-185°もの超低温になり、周囲の組織が凍結します。CT画像を見ながら凍結範囲を確認し、治療を進めていきます。針を刺すだけなので傷跡も最小限にすることが可能です。治療後は経過観察のために定期的にCT検査を行います。
針の先端に氷が生成
-
腎がん凍結療法中
(矢印:凍結療法中のCT画像)
水平断(腹臥位) -
腎がん凍結療法中
(矢印:凍結療法中のCT画像)
冠状断 -
腎がん凍結療法中
(矢印:凍結療法中のCT画像)
矢状断
栄養管理
治療のため一時的に口から食事がとれない患者さんの胃に、管を通じて栄養を送り込むことができます。お腹の上から直接胃に管を挿入する方法(PEG)と、首の付け根から食道を通して、胃まで管を挿入する方法(PTEG)があります。ともに、鼻や喉を管が通るわけではないため、喉の違和感がなく、顔の部分に管は見えません。
- 胃に口を作る"PEG"
- 食道に口を作り、胃や腸まで 管でつなぐ“PTEG”
痛みの緩和
がんが骨転移をきたすと骨が弱くなり、強い痛みを伴うようになります。このような痛みをやわらげるため治療の一つに、骨セメントという治療があります。エックス線透視やCTで位置を確認しながら、痛みのある骨に注射をして、そこから骨セメントと呼ばれる薬品を注入します。これにより骨が補強され、痛みが緩和されるようになります。
- エックス線透視下で針を腰椎に刺したところ
-
骨セメント注入後
(黒くモヤモヤしているのがセメント)
被ばく低減への取り組み
毎月、被ばくに関するワーキングを開催し、検査によって受ける被ばく線量の確認や、撮影プランの見直しなど、被ばくの適正化に取り組み、検査を行っています。