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核医学検査
当院で使用している装置の紹介
SPECT-CT装置
図:SPECT-CT装置
SymbiaT6 1 台(シーメンスヘルスケア社製)
SymbiaT16 1 台(シーメンスヘルスケア社製)
右写真はSPECT-CTの装置です。 人体からの放射線を検出するためのガンマカメラが上下に設置されています。これを360度回転することで断層像も得ることが可能です。また、ガンマカメラの奥のリング状の部分にはCT装置が設置されています。
PET-CT装置
図:PET-CT装置
Cartesion Prime 2台(Canon Medical Systems社製)
Cartesion Prime/Luminous Edition 1台(Canon Medical Systems社製)
右写真はPET-CT装置です。
Cartesion Primeは、大視野な半導体PET検出器と、80列CTを組み合わせた装置です。
PET-MRI装置
図:PET-MRI装置
SIGNA PET/MR 1 台(GE Healthcare社製)
右写真はPET-MRI装置です。リング状の機械の外側にはMRIを 撮影するための磁石が設置されています。その中に人体からの放射線を検出するための機械があります。右の棚にあるコイルという機械を部位や目的に合わせて付け替えて 検査を行います。
核医学検査とは
核医学検査とは、放射性同位元素(RI)を用いて行う検査です。体内に
RIを含む薬品を投与し、放出される放射線(ガンマ線)を検出することで、対象部位の形状・機能を調べます。RIの種類によってPET検査とSPECT検査に分かれます。
PET検査
図:PET全身画像
PET検査の代表はブドウ糖にフッ素の放射性核種のフッ素18を合成した18F-FDGを使ったFDG-PET検査が挙げられます。FDGは体内でブドウ糖と同じ様な動きをするため、エネルギーをより多く使う活発ながん細胞などにはFDGが非常に多く集まります。
右の画像はPETの全身画像です。FDGがより集まっているところが濃い黒色で表示されます。
下の画像はCT画像とPET画像とそれらを重ね合わせたPET/CT融合画像です。重ね合わせることで、FDGの集積した部位の正確な同定ができます。
当院にはPET-CT装置とPET-MRI装置があり、検査目的や疾患によって装置を使い分けてPET検査を行っています。
骨シンチグラフィー
図:骨シンチグラフィー画像
SPECT検査の代表は骨シンチグフィーです。リン酸から作られた薬剤を使用することによりX線検査による形態診断だけでは分かりにくい骨転移、微小骨折などの 病変を検出することができます。
注射後2時間から3時間後に撮影を行います。撮影時間は約30分くらいです。
乳腺センチネルリンパ節シンチグラフィー
図:乳腺センチネルリンパ節シンチグラフィー
(赤丸で囲ってあるところがリンパ節)
乳がんの手術の前に行われる検査の1つです。乳房から注射された薬剤がリンパ節に流れていく様子を画像にします。
撮影は基本的に注射直後と3時間後に それぞれ5分ほど撮影を行います。体位は仰向けで片方の手を挙げて頂きます。
核医学治療とは
核医学治療とは、放射性同位元素(RI)を用いて放射性医薬品を静脈注射や経口投与し、特定の疾患部やがん病巣に集中させ、その周りだけに放射線の影響を及ぼして細胞を死滅させる治療方法です。通常、飛程(放射線が届く距離)の短いβ(ベータ)線やα(アルファ)線を放出する放射性同位元素が用いられ131I(ヨード)、89Sr(ストロンチウム)、90Y(イットリウム)、177Lu(ルテチウム)を用いた4種類の薬剤が現在保険適用として認められています。
I131ヨウ化ナトリウム治療
図: I131ヨウ化ナトリウム治療の画像
ヨード131という放射性医薬品を用いた甲状腺がんに対して行われる治療です。 投薬後は放射線が甲状腺に集まるため、 数日は専用の部屋で入院して頂きます。退院の際は、患者様の線量を測定し、普段通りの生活を送っても 問題ないことを確認させて頂きます。測定後は検査室にて全身画像を約1時間ほど撮影します。
塩化ラジウム治療(ゾーフィゴ静注)
ラジウム-223と呼ばれる放射性物質を利用した治療です。この治療は去勢抵抗性前立腺がんの骨転移に対して行われます。このラジウム-223が骨転移巣に集まりアルファ線という放射線を放出することで治療を行います。
治療は薬剤を静脈注射して終了です。投薬量を決定するため、注射前に体重測定を行います。適応に関しては診療科の医師の判断が必要です。
ペプチド受容体放射性核種療法(PRRT)(ルタテラ静注)
神経内分泌腫瘍に対して、ソマトスタチンとよく似た物質に、β線およびγ線という放射線を出す物質(ルテチウム-177)を結合させ、細胞の内側から腫瘍細胞に障害を与える治療法で、ペプチド受容体放射性核種療法(PRRT)と呼ばれています。当院においても2021年よりルタテラ治療を開始しております。適応に関しては診療科の医師の判断が必要です。
検査の流れと注意事項
骨シンチグラフィー検査を受けられる方へ
1.地下2階 核医学検査受付にお越しいただき、1階 受付で発行された計算カードをお出しください。受付にて中待合室へご案内します。なお、採血がある場合は先に採血をお願いします。
2.処置室へご案内し、検査薬を注射します。
3.2時間から3時間後に撮影になりますので、診察や他の検査がある場合は済ませていただいて構いません。
4.撮影時間が近づきましたら核医学受付までお戻りください。担当者がお声掛けします。なお撮影を始める前に排尿していただきます。
5.撮影機器寝台に仰向けになっていただきます。撮影中は動かないようお願いします。右の写真は撮影中の様子です。人体からの放射線をしっかりと画像にするためにガンマカメラという機械をできるだけ体に近づけて撮影していきます。
図:撮影中の風景
6.撮影は概ね30分程度で終わります。検査終了後は基本的に普通の生活を送れますが、検査後数時間は人混みや子ども・妊婦にむやみに 近づくのは控えてください。
注意事項
- 食事・飲み物の制限はありません。
ただし他の検査がある場合にはそちらに従ってください。 - お薬に使用期限があります。注射予約時間をお守りください。
- 撮影前に排尿をしていただきます。尿パットや紙オムツ使用の場合は検査直前に交換をお願い致します。
- 撮影前に大きな金属類は外してください。(時計、眼鏡、ベルト、小銭等)
- 撮影中、カメラが近づいてきます。
ただしお体に触れることはありませんのでご安心ください。 - 検査について予約時に渡された説明文書をご確認の上、不明な点がございましたら、お気軽にお尋ねください。
PET-CT検査を受けられる方へ
1.地下2階 核医学検査受付にお越しいただき、1階 受付で発行された計算カードをお出しください。 受付にて検査前予診カードをお渡しいたしますのでご記入してください。受付にて確認後、身長と体重を計測し中待合室へご案内いたします。なお、採血がある場合は先に採血をお願いします。
2.処置室へご案内し、問診と血糖値の測定を行います。問題が無ければFDGを注射します。
3待機室にて約1時間”安静に”していただきます。下の写真は待機室の写真です。それぞれの個室にテレビとタオルケットがあります。楽な姿勢でお待ちください。糖分の入っていない水、お茶の摂取は可能です。
4.約1時間後、担当者が声をお掛けします。撮影を始める前に排尿を済ませてください。
5.装置の寝台に仰向けになっていただきます。下の写真は検査中の様子です。基本的には足側から頭側に撮影を行います。CT画像を撮影した後にPET画像を撮影するため、検査中は体を動かさないようにお願いします。
6.撮影は概ね30分程度で終わります。 検査終了後は基本的に普通の生活を送れますが、検査後数時間は人混みや子ども・妊婦にむやみに近づくのは控えてください。
注意事項
- 検査の4時間前から糖分を含む食品・飲料を摂取しないようお願い致します。正しい検査結果が得られない可能性があります。
- 4時間の絶食時に糖尿病のお薬は飲まないでください。インスリンも打たないでください。その他常用しているお薬は服用してかまいません。
- 検査に関する予診カードをご記入いただきます。 検査・診断以外の目的には使用しません。
- 注射後は安静にして頂くようお願いいたします。前日の激しい運動は診断に悪影響を及ぼすため控えてください。
PET-MRI検査を受けられる方へ
1.地下2階 核医学検査受付にお越しいただき、1階受付で発行された計算カードをお出しください。 受付にて検査前予診カードをお渡しいたしますのでご記入してください。受付にて確認後、中待合室へご案内しMRI用の検査着に更衣を行い、身長と体重を計測いたします。なお、採血がある場合は先に採血をお願いします。
2.処置室へご案内し、問診と血糖値の測定を行います。問題が無ければルートを確保しFDGを注射します。
3.待機室にて約1時間”安静に”していただきます。それぞれの個室にテレビとタオルケットがあります。楽な姿勢でお待ちください。糖分の入っていない水、お茶の摂取は可能です。
4.約1時間後、担当者が声をお掛けします。撮影を始める前に排尿を済ませてください。
5.装置の寝台に仰向けになっていただきます。下の写真は検査中の様子です。基本的には全身に撮影に必要な”コイル”を乗せて撮影を行います。大きな音とともにMRI画像を撮像し同時にPET画像も撮影するため、検査中は体を動かさないようにお願いします。
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図:全身コイルに乗せた状態
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図:撮影中の風景
全身像に加えて、病変の疑いがある部位を詳しくMRI画像を撮影行うことが多くあります。乳腺の疾患ではうつ伏せでの撮像も行っています。必要に応じてMRI用のガドリニウム造影剤を使用することもあります。
6.撮影は概ね45分から75分程度でかかります。 検査終了後は基本的に普通の生活を送れますが、 検査後数時間は人混みや子ども・妊婦にむやみに近づくのは控えてください。
注意事項
- 検査の4時間前から糖分を含む食品・飲料を摂取しないようお願い致します。
正しい検査結果が得られない可能性があります。 - 4時間の絶食時に糖尿病のお薬は飲まないでください。インスリンも打たないでください。
その他常用しているお薬は服用してかまいません。 - 検査に関する予診カードにご記入いただきます。 検査・診断以外の目的には使用しません。
- 注射後は安静にして頂くようお願いいたします。前日の激しい運動は診断に悪影響を及ぼすため控えてください。
- 検査中はコイルを乗せてトンネル状の機械に入ります。狭い場所や圧迫感が苦手な方(閉所恐怖症)はあらかじめご相談ください。
- 検査について予約時に渡された説明文書をご確認の上、不明な点がございましたら、お気軽にお尋ねください。
また、PET-MRIを受けられる方はMRI検査の諸注意が必要となりますので、MRI検査の注意事項もご一読ください。
診療用放射線に係る安全管理について
毎月、被ばくに関するワーキングを開催し、検査による投与量や被ばく線量の確認、撮影プランの見直しなど、被ばくの適正化に取り組み核医学検査を行っています。
被ばく低減への取り組み
毎月、被ばくに関するワーキングを開催し、検査によって受ける被ばく線量の確認や、撮影プランの見直しなど、被ばくの最適化に取り組み、検査を行っています。
医療従事者の皆様へ
SPECT-CT装置
SymbiaT6 1台(シーメンスヘルスケア社製)
SymbiaT16 1台(シーメンスヘルスケア社製)
PET-CT装置
Cartesion Prime 2台(Canon Medical Systems社製)
Cartesion Prime/Luminous Edition 1台(Canon Medical Systems社製)
PET-MRI装置
SIGNA PET/MR 1 台(GE Healthcare社製)