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子宮頸がん術後放射線治療
子宮頸がんの方に広汎子宮全摘出術を行った後、再発リスクに従い、放射線治療を追加するかどうかを判断します。従来、広汎子宮全摘出術に追加放射線治療を行うと治療後に腸閉塞を発症しやすいという問題がありました。当院でも従来の方法で広汎子宮全摘出術に加えて放射線治療を行うと30%程度の方が腸閉塞で入院されていました。
現在は以下の対応を行っております。
- 追加放射線治療の対象を再発高リスクの方に限定
- 治療法を強度変調放射線治療(IMRT)に変更
具体的には、
再発中リスク(腫瘍の大きさ4センチメートル以上、リンパ脈管侵襲、深い子宮頸部間質浸潤のいずれかを術後病理診断で認める)の方
術後追加治療を選択する医療施設もありますが、当院では放射線治療を含めて追加治療そのものを行わない方針をとっております。
再発高リスク(リンパ節転移、子宮頸部傍組織浸潤のいずれかを術後病理診断で認める)の方
強度変調放射線治療(IMRT)を手術後の追加治療として行っております。放射線治療をIMRTに変更後は腸閉塞で入院される方は5%程度と減少いたしました。現在は、IMRTに加えて抗がん剤治療(シスプラチン毎週投与)を同時に行う治療を行っております。
また、腟の切除断端が陽性の場合には腔内照射を行っています。