小児腫瘍外科
小児腫瘍外科
お子さんとご家族に寄り添い、一緒に考え、お子さんにとってより良い治療を提供できるように心がけています。
「こどもはおとなのミニチュアではない」
子どもは大人にくらべて体が小さく、手術を安全に行うには非常に繊細で特殊な技術が必要です。しかし、単に体が小さいだけではありません。子どもの体は発育の途上にあり、その機能調節もまだ上手にできません。また、子どもの年齢によってかかる病気も異なり、治療の仕方もさまざまです。さらに、子どもは身体だけではなく、精神的にも発達の途上にあります。病院での治療や手術という大きな試練を乗り越えるために、大人とは異なる配慮が必要です。このような子どもの特性を十分に理解し治療を提供するのが小児外科医の仕事です。
小児がんは発見が難しく、がんの増殖も速いのですが、大人のがんに比べて化学療法や放射線治療に対する効果が極めて高いのも特徴です。このため、手術も大人のがんとは異なる考え方やアプローチで行う必要があります。
こうした子どもの特性に配慮した手術を提供できるよう、2016年4月に国立がん研究センター中央病院に全国で初めて小児がんの外科治療に特化した診療科、「小児腫瘍外科」が開設されました。現在日本小児外科学会指導医(小児がん認定外科医)資格を有する小児外科医2名が常勤医(国立成育医療研究センター腫瘍外科併任)として小児腫瘍科をはじめ他診療科との協力のもと、外来・入院診療を行っています。