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国立がん研究センター中央病院におけるセレウス菌感染症のご報告(第1報)
国立がん研究センター中央病院において、セレウス菌による感染症の事例が確認されました。
セレウス菌について
- 土壌・埃など環境に広く存在する細菌で、食中毒の起炎菌として有名です。
- 低出生体重児やがん患者、高度の免疫不全を有する症例を中心に重症感染症を引き起こすことがあります。感染症を引き起こした場合は有効な抗菌薬による治療が必要となります。
経過
- 6月17日から8月21日までセレウス菌による感染症症例が13例発生しました。
- うち7例は改善し治療終了、4例は治療継続中、2例はお亡くなりになっています(セレウス菌感染症との直接の因果関係は不明)。
- 発生日、発生病棟に一定の傾向は認められず、患者間の伝播である可能性は低いと判断しました。
対応状況
- 8月16日までに外部に洗濯を委託している未使用の清拭タオルを中心にセレウス菌を検出しました。
- 当該清拭タオルの使用を中止し、使い捨ての代用品へ変更しました。
- 職員に手指衛生、消毒、感染予防の再徹底を行っています。
- 8月19日以降、中央区保健所等関係機関に報告しております。
今後の対応方針
- 環境調査等に基づく原因の特定およびその改善策の検討・実施を継続いたします。
なお、調査によって新たな情報が明らかになった場合は、当センターホームページ等において、すみやかに情報を開示してまいります。
平成25年8月22日
独立行政法人国立がん研究センター
中央病院長 荒井 保明