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食欲不振・食事のときの喉の痛みへの対処法
好きなときに食べられるものを
抗がん剤治療中の食欲不振は、吐き気や味覚の変化、心理的ストレスなど、さまざまな要因で起こります。食欲不振が起きやすいのは、抗がん剤の投与後3~4日後くらいからです。吐き気があるときには、食前に吐き気止めを服用しましょう。吐き気・嘔吐の副作用は、制吐薬の進歩でかなり抑えられるようになってきています。抗がん剤治療の影響で食欲がないときには、さっぱりしたもの、酸味があるも の、冷たいもの、味が濃いものなら食べられることがあります。食欲が出ないときには、アイス、ゼリーなど何でもいいので、気分の良いときに食べられるものを口にしてみましょう。1日3食にこだわら ず、小分けにすると食べられる患者さんも多いようです。 味覚が変わり、普段はあまり口にしなかったポテトチップスやカレーを好んで食べるようになる人もいます。温かいものはにおいが強く出やすいので、冷まして食べるなど、温度も工夫するとよいでしょう。どういうものなら食べられるか、 いろいろ試してみて、自分に合った味付けや温度を見つけてみてください。盛り付ける量を普段より少なめにし、品数を多くすると食欲がわきやすくなります。
市販食品などを上手に活用
頭頸部がんや食道がんなどで首や胸部への放射線治療中は、喉や食道の粘膜が炎症を起こし、食べたり飲んだりしたときに痛みが生じやすくなります。食事の前には、粘膜保護薬を忘れずに服用しましょう。痛みがかなり強い場合に は、鎮痛薬を用いて痛みを軽減します。喉が痛いときには、硬い食べ物は避け、お粥、茶碗蒸し、豆腐、バナナ、スープ など軟らかいものを選んで食べるようにしましょう。硬い肉類や野菜は細かく刻んだり、ミキサーを使ったり、普段よりよく煮込むなど、のどごしが良くなるよう工夫してみましょう。市販品のお粥やスープ、 要介護者向けのレトルト、液体やゼリー状の総合栄養食品、栄養補助食品などを活用する方法もあります。香辛料や酸味、塩分の強いものは痛みを助長するので、避けたほうが無難です。放射線照射による喉の痛みは、放射線治療の回数が増すごとに強くなる傾向がありますが、治療が終わって1~2カ月くらいで治まります。少量ずつでも消化がよく栄養価が高いものを工夫して食べるようにし、放射線治療を乗り切りましょう。
関連リンク「生活の工夫カード」もご覧ください。