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病理検査室
更新日 : 2020年11月16日
病理検査室の業務
当院の病理検査室は、病理部門システムを用いバーコード管理することで検体取り違え防止や最新の機器を導入することで、良質な標本の作製に努めています。また、手術中の切除範囲の決定や転移の有無を調べる術中迅速診断の標本作製は一日に5~10件程度行っています。細胞診検査も行っており、標本作製やスクリーニングを行い、病理医とのディスカッションを重ねることで、高度な医療の提供を目指しています
主な業務
注:業務はローテーションですが、状況によってサポートしながら業務を行っています。
キャリア育成
- 新人~3年目:検査全般についての理解、緊急検査士資格取得
- 2年以上:各専門領域の理解、認定資格取得(二級臨床検査士病理学・細胞検査士など)
- 5年以上:各専門領域の認定資格取得(認定病理検査技師・認定臨床染色体遺伝子検査技師・国際細胞検査士など)。主任登用試験。
その他
- 自己啓発のサポート:各種学会、研修会など参加。各種学会発表。
- 人事交流:検査部内での業務ローテーション。関連病院(NHO)への人事異動。
受付業務
主な仕事は生検材料・手術材料・他院からの借用標本の受け取りと受付になります。
技師がここで検体の確認を行う事で患者検体取り違いの防止に努めています。
また、術中迅速検体の処理も受付業務の一つになります。検体を手術室から受け取り、検体処理を行い、標本を作製し医師に提出しています。
生検処理
主な仕事は受付された手術材料のリンパ節や生検材料のカセット詰めになります。
基本は小さい検体の処理になりますが、大きい検体は割を入れカセットに詰めます。
当院は検体数が多いため1日かけて処理を行っています。
切出し補助
医師が切り出した手術検体のカセット詰めが主な仕事になります。
技師が医師から指示を受け、カセットの確認をすることで包埋時に確認しやすくなり、検体紛失防止にも繋がっています。
脱灰、脱脂操作も切出し補助の担当です。
包埋・薄切
当院には包埋装置が2台、薄切装置が4台あります。包埋はリンパ節、手術材料、生検材料をそれぞれで担当しています。担当の包埋作業が終わり次第、包埋した検体の薄切を行っています。1日におよそ400~500ブロックの処理を行い、2~3人で薄切をしています。
染色
薄切された切片を医師の依頼に沿って染色することが主な仕事になります。
また、できた標本の染色性を鏡顕し確認することで適正な標本を医師に提出するのも染色業務の重要な仕事です。
免疫染色
当院には免疫染色装置が5台あります。
免疫染色の担当者は医師から依頼されたブロックを薄切し、免疫染色を行います。外注の遺伝子検査の薄切も担当しています。
また、染色性の確認をし、適正標本の提出に努めています。
細胞診検体処理
当院は細胞診の検体処理を1人で行っています。扱う検体は喀痰、体腔液、尿、胆汁など様々です。細胞診検体は検体の性状に合わせて引きガラス法、すり合わせ法、オートスメア法、LBC法などを用いて標本作製を行います。
塗抹、染色、標本提出まで担当しています。
細胞診鏡顕業務
当院ではスクリーニング1、スクリーニング2としてすべての検体をダブルチェックしています。前日に処理された細胞診検体を、細胞検査士の資格を有している技師が診断しています。
また鏡顕する技師によって診断に差が生まれないように病理医と目合わせのディスカッションを毎週設けています。
病理臨床研究業務
当院では300試験以上の治験・臨床研究を受託しており、責任医師やCRC(治験コーディネーター)、治験依頼者である製薬会社などと連携しながら、臨床研究に特化した業務を行っています。品質の高い解析につなげるため、病理検査におけるプレアナリシスの管理を行っています。