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肺がんの診断・治療・手術肺がんの疑いがあるから手術をしましょうと言われたら
肺癌の疑いがあるから手術をしましょうと言われたら
肺がんの診断・治療・手術について動画(外部サイトにリンクします)・またはテキストで紹介します。
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セカンドオピニオン外来などで、患者さんやご家族から受ける質問について解説します
相談1
「健康診断で肺に影があると言われ、CT検査を受けました。そして肺がんの疑いがあるため、手術をしましょうと手術を勧められました。」
相談2
「気管支鏡検査を受けました。悪性細胞は認められませんでしたが、手術を勧められました。」
治療方針の決定
治療方針の決定には診断に基づき治療を決める。これが外科治療の基本です。
手術の決定
がんの手術においては、がんの確定診断診断に基づき手術を行ないます。例えば、胃がんや大腸がんにおいては一般的な方法です。
診断はついていないが手術?
しかし、肺がんの場合、がんの診断はついていないにもかかわらず手術を行うことがあります。
がんの診断
がんの診断は病理検査に基づいて診断が確定します。すなわち生検といって細胞の一部あるいは全部を採取し顕微鏡の検査を行なうことで診断が確定します。
胃カメラの場合
例えば、胃内視鏡検査の場合は、口から胃カメラを飲み込みます。そして画面越しに胃の中全体の観察をすることができます。胃の中に病変を発見した場合は、画面を見ながら観察を行うことができます。
画面をみながら生検
そして、画面をみながら病気の一部から細胞を採取し病理検査に提出します。提出した病理結果は後ほど結果が判明します。
肺がんのCT所見
いっぽう肺の場合は、気管支鏡といった胃カメラに相当する肺の内視鏡があります。このCTでは、右肺上葉に病変があり、気管支鏡を空気の通り道に沿って順次奥の方に進めていきます。しかしながら空気の通り道は、順番に枝分かれをして奥に行くほど細くなっていきます。
気管支鏡検査
気管支は奥に行くほど枝分かれをして細くなります。このためカメラ(気管支鏡)はある程度太さがあるため、奥まで挿入することはできません。すなわち気管支鏡検査においては、胃や大腸内視鏡のように病変を直接見ながら生検を行うことが難しく、検査には限界があります。
気管支鏡検査の精度
例えば、「小さな病変」や、「肺の末梢、すなわち奥にある病変」に対しては、気管支鏡検査では正しい診断が得られない可能性があります。すなわち気管支鏡検査を行ったにもかかわらず正しくがんの診断が得られないといったことが起こり得ます。気管支鏡検査には限界があるということです。
気管支鏡検査には限界がある
このため気管支鏡検査だけではなく、画像診断すなわち「CT検査」や「FDG-PET検査」などを行ない、治療方針を検討します。
画像所見
例えば、「病変が不整な形状である」、「内部が不均一である」、「経過で大きくなってくる」、「PET検査で集積がある」所見はより悪性を疑います。一方、「境界が明瞭である」、「内部が均一である」、「経過で大きさが変わらない」、「PET検査での集積がない」といった所見はより良性を考えます。
総合的な判断
このようにCT検査やFPG-PET検査などの画像所見に基づいて「良性であるのか、あるいは悪性の可能性があるのか」を判断します。くわえて年齢や、たばこを吸っているかといった情報に基づき総合的に診断をつけます。
天秤にかけて考える
重要なことは「手術を行う場合の手術の問題点」と「経過観察を行う場合の問題点」のそれぞれについて検討することです。手術の場合は「体に傷をつける、身体の負担」が問題になり、いっぽう経過観察の場合は「肺がんであった場合に。経過の中で増大・進行する」という問題点があります。
悪性の可能性が高い場合
すなわち、悪性の可能性が高いと判断される場合は、「手術」をお勧めされる場合が多いと思います。
悪性の可能性が低い場合
一方、「良性の可能性が高い」と判断される場合には、「経過観察」が選択されます。
手術を行うかどうか
手術を行うかについては、「肺がんの疑いが高いか」といった評価のほか、全身麻酔に際しての「心肺機能や依存疾患の評価」もあわせて行われます。
確定診断はなく「肺がんの疑い」といった場合でも、手術をお勧めする場合があります。そのため、担当医の先生とよく治療方針について相談されることをお勧めします。
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