研究について
我々は現在、国内外の研究者と共同して新たな治療・診断法の開発にも積極的に取り組んでいます。以下に、ご参考までに現在取り組んでいる研究内容を記します。
- 「stage II-IIIA のホルモン感受性閉経後乳癌患者に対する術前内分泌療法におけるエキセメスタン4ヶ月投与と6ヶ月投与のランダム化第II相比較試験」
術前内分泌療法の指摘投与期間を検討しています。 - 「乳癌の易罹患性の診断とそれに基づく予防に関する研究」
遺伝性・家族性乳がんの研究です。 - ラジオ波熱焼灼療法(RFA)の効果と安全性の試験を共同研究にて実施しています。
近年、乳房へメスを入れない新しい乳がん治療として、腫瘍のがん細胞を高温で死滅させる新しい治療法の1つとして「ラジオ波熱焼灼療法(Radio Frequency Ablation: RFA)」があります。肝臓がんの治療としては保険適用ですが、乳がんに対しては安全性や有用性に関して不確実な部分があります。このため本研究では、治療成績が乳房切除に劣らないこと、乳房を切らないために整容性が優れていることを証明するための臨床試験を継続中です(登録完了いたしました。現在、患者申出療養制度において、新たに登録を開始しております)。 - 「術前化学療法後乳がん患者に対する、センチネル生検のfeasibility study」
センチネルリンパ節生検の適応拡大に関する研究です。 - 「乳がん症例に対する乳房温存療法の長期観察の解析結果に基づく乳房への放射線照射不要グループの同定を目指した多施設共同試験」
乳房温存療法後の放射線治療の必要性を検討しています。 - 「リンパ浮腫の実態調査と治療・予防のガイドライン作成」
リンパ浮腫の頻度や発症に及ぼす危険因子を明確にするための研究です。 - 「MRX手術室における術中画像診断を併用した標準的乳腺外科手術法の確立に関する研究」
画像検査で病変を確認するためのMRIやCT、あるいはフラットパネルX線透視装置を手術室に設置し、その結果を見ながら切除範囲や切除部位を確認することにより、より安全で適格な手術方法を検討する研究です。 - 「乳癌術前補助療法後のリンパ節転移検査へのOSNA法適用の検討」
OSNA法は、分子生物学的手法を用いた乳がんリンパ節転移検査法です。手術前に乳がんに対して抗がん剤治療を行った患者さまのリンパ節転移の診断を、乳がん細胞中に存在する特定の遺伝子(サイトケラチン19)が、乳がん周辺のリンパ節にあるかどうかを調べ、リンパ節にがんが転移しているかどうかを高い精度で簡便かつ迅速に検査できるかどうかの検討を行う研究です。 - 「CurebesttTM 95GC breast 5検証論文 メタアナリシス」について
本研究の目的は、CurebestTM 95GC breast を施行した過去の5検証論文(情報公開掲示文(WORD:33KB)参照)における約1000例の予後DATAを、95GC開発元の京都府立医科大学内分泌・乳腺外科にて統合して、95GCの予後予測能の確からしさを多数症例にて検証するというものです。